第10話:美しくも短きバカンス

 緑輝く美しいクールな夏のハイゲートで(超つかの間の)楽園生活を送る静子さん。今の内に思い切り遊べや親のない雀。キングス・カレッジのファウンデーションに合格しちゃったら最後、1年間の格子なき牢獄生活がキミを待っているもの。

●●● 静子さん、ユニコン訪問(2002年5月) ●●●

 セント・ジャイルズに入学して1ヶ月後、キングス・カレッジのファウンデーション申込みの件をもっと詰めようと思い、とりあえずユニコンへ相談に行きました。
 
 「ところで君は将来どんなふうに生きていきたいのか?」と唐突に口火を切るユニコン社長。 当時は緒方さんのように国連で働きたい!という夢を持っていたので国際関係学に興味があると答えたところ、「じゃ、学部のターゲットはキングス・カレッジのWar Studies とLSE のInternational Relationsだね。 そのためにはキングスのファンデの最終試験でAグレードをとらなくてはいけない」と、(ファウンデーションに申し込む相談どころか)ファウンデーション入学後のアドバイスをされてしまいした。
 
 あっという間のことだったのでボーッとしていたら、「ところでさ、英語学校ばっかだと飽きるから、キミの選択とはあんまり関係ないけど、ちょこっとアートスクールに通ってみないか?」と勧める社長。 「ジュエリー・メーキングなんか、とぉっても楽しいぞ、セントマは本物の銀を使わせるから作品がそのまま自分のアクセサリーとして残るぞ」って、この商売上手ッ! しかも軽々しく「いいですねー」と乗る私。すぐに申し込みました。 キングス・カレッジのファンデにしろ、セントマの趣味コースにしろ、過去に多くの学生を送り出してきた実績?があるし、まぁお任せして間違いないと信じていたので、何一つ悩んだり迷ったりはありませんでした。
 
 5月中旬、キングス・カレッジ、ファウンデーション・コースへの申込みをしました。 申込書のPersonal Statement(志願動機欄)に書く短い英作文ですでに苦労しました(こういう形の英作文、日本の大学受験勉強じゃ出てこないから)。 万事スローという定評のイギリスにしては異常に早い仕事ぶりで、5月末には『合格』の返事を受け取ることが出来ました。
 
 合格通知さえもらってしまえば大安心(と、当時は思ってた。だって、日本の大学だったらそうでしょう、入りさえすれば出るんだから)、9月から始まるファウンデーション・コースを前に、かえってIELTSの勉強に身が入りました。 また、勉強の合間に一人旅に出たり、clubから朝帰りしたり、ジュエリー・メーキング・コースに通ったりと、たっぷり遊ぶことも忘れませんでした。 まぁ遊ぶのさえもユニコンに「Foundationに入ったら勉強が大変になるから今のうちに遊んでおけ」と勧められて、でしたが…。

(2008年6月2日 第10話 終)

 

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