大学コース説明会レポート、面接・留学体験談

2010年01月18日

カレッジ探訪シリーズ:学校に行ってみた

ロンドン芸大6カレッジに関してユニコンに寄せられる、しかし単純にお答えできない質問のTop 5は;


①どのカレッジが一番いいんですか?
 (親切かってこと?ランキングの評価とか就職先のこと?)
②どのカレッジが地元で一番評価が高いですか?
  (学校の設備?有名人の輩出数?親切度?)
③○○カレッジって、どんな感じの学校ですか?
④○○カレッジって、どんな場所にあるんですか?
⑤どのカレッジのファウンデーションが一番いいんですか?


「いいか悪いか」は実際に体験した人がその生涯を終える頃にようやく答えを出せる質問だから返事のしようがないとして、③④⑤は現場(学校)とその現場に生きるhuman being(学生)に体当たりすればかなりなレベルの事実を得られるはず。
と考えたユニコン・ロンドン調査隊は2009年12月、現場検証のシリーズ化を決意。嘘偽りはもちろん粉飾一切無しの現場直結のホット・レポート、あなたの未来の参考になることを祈って。

きょうの探訪スポット: Byam Shaw School
     

??????? Baym Shaw School、もう一つのセントマ ???????


ファイン・アーツの名門校として由緒ある歴史を持ちながら時代の波には逆らえず、2003年セントラル・セイント・マーチンズに吸収合併される。この状態を英語で表現すれば「a part of CSM」。日本語ならば、「CSM傘下」「CSM連合メンバー」とでも表現すべきだろう。例えるならば、わけ(運営合理化)あって、千都魔家(セントマ家)に養子として迎え入れられた梅夜夢家(バイヤム家)の血筋を継ぐ者、というところか。
ではセントマ本体と何がどう違うのか?
まず、校舎が違います。元々ロンドン北の高級住宅地にあったByam Shaw School旧来のこじんまりした校舎をそのまま使っています。次は学生数。たとえばファウンデーションの学生数は全部で百人ちょっととかなり少なめ(セントマ本体は650人)。 そして学習の重点の置き方。Byam Shawのファウンデーションはファイン・アーツと建築デザインの2専科から選ぶことができますが、本体のファウンデーションに比べてより専門化されており、学部の授業内容もファイン・アーツにより深く重点を置いていると考えられています。もちろん、ここでファウンデーションを終えた後、セントマ本体やUALの別カレッジの学部に進むのに何のハンディキャップもありません。
また、血は繋がっていなくても法的には千都魔ファミリーの一員ですから、卒業証書は本体と同じ記載〈CSM卒〉。ならば、「ファイン・アーツを専門とする小さな学校」という創立時の理念を今なお揺るがず貫いているバイヤム家で留学最初の大切な1年を過ごすのって、むしろメリット?
ここの情報は意外なくらい海外に流出していないので(他カレッジにはどっさりいる)中国人学生もこのキャンパスで姿を見かけることはほとんどありません。
環境と留学生に優しい秘密の花園、Another CSM(もうひとつのセントマ)高感度良好です。



今日の随行ナビゲーター : 吉澤彩さん
吉澤さんは2008年9月にByam Shawのファウンデーション・コースに入学。
2009年9月にWimbledonカレッジのBA Fine Artに進学、現在学部1年生。

 
 
 
 
 



 
 
 

Archway駅 (Northern Line)に降りれば
工具店。Makitaって…日本人の名前?(違うか)

真冬にしては暖かな12月のある日、ユニ記者は地下鉄Archway駅で彩さんと待ち合わせ。学校まで徒歩わずか2分の距離だが、駅を出てすぐに眼につくのがMAKITA工具店。「ここでよく作業に必要なツールを買うんですよ。授業中にあれ買ってこい!と先生に突然言われるたびに皆でぞろぞろ行く、みたいなことがよくありました」。
Holloway Roadというその道にはいろんなお店が並んでいる。特にペンキ屋さんとSainsbury’s (スーパー)は学生の勉強とお腹を満たす大事な役割を果たしているそう。



校舎外観校舎入口のドア。鉄のドアは搬入用で、中庭に続いている。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
わりと地味な正面入り口
Holloway Roadを左に一本入るとすぐに校舎が見えた。ぱっと見は平凡地味な建物、というか日本の学校に近い感じ?この校舎はファンデーションと大学院専用で、学部生は別のもっと大きな校舎にいるとのこと。


 
入口すぐに貼ってある全学生の写真。ここでのイケメン・美女査定は学生生活の基本らしい。ごめんくださ~い
入口横の機械に学生証を通すとガラス張りになっているドアの鍵が解除されるので、そのままぐっと押して中に入ります。入るなり目に飛び込むのが在校生の写真が貼ってある掲示板と、学生たちが座り込んで何やら熱く議論しているソファセット。ソファ横の窓からは中庭が見えます。左手に受け付け、その脇にちんまりしたライブラリーがあります。


 
窓から中庭を臨む。向い側は学食。窓の脇のリンゴは腐っているのではなく、誰かの作品。How kind!
ところで、UALカレッジでは週に一度、留学生対象に英語のサポート授業を行っている。その英語サポート授業だが、何とByam Shawでは個人レッスン制を取っていると云うのだ! メールで予約すると、20~30分程度の個人レッスンをしてくれるっていうのよ。会話の練習や美術館に行ったときの記録の見直しやエッセイ添削など、個人の需要に合わせた内容のレッスンで、時間帯も午後6時半や7時など遅くまでアレンジ可能だそう。学生へのケアが手抜きっていうか手薄になりがちなUALにあってこれは特筆すべき特典ですね。


  

あまりの殺気にカメラを向けること叶わず。廊下でCrit
校舎を奥へまっすぐ進むとレクチャールームやドローイングのスタジオへと続くのですが、そちらの方向を見ると、廊下に何やらピリピリした雰囲気が漂っている・・・?近づいてみると、廊下で授業、しかも作品の講評(通称Crit)をやっていました。廊下で授業というのは英国の美大ではめずらしくないものの、Critまでやるというのは稀。この先のツアーを敢行するにはこの脇を通り抜けねばらないのだが・・・?!どうにも憚られて二人でしばらく遠巻きにしていましたが、神経の太い学生が堂々と通り抜けるのにくっついてそそくさと通過しました。

「DRAWING」の文字のついたドアを開けると…専用のドローイングルームが。照明のほかに、自然光が採れるよう天窓もついています。

ドローイングに埋もれて
大講義室の前を抜けてドローイング・ルームへ。Byam Shawのファウンデーションはとにかくドローイングに力を入れているので、彩さんにとっても思い出深い部屋。毎週水曜にはモデルが来て、そのまわりで学生はひたすらドローイング。
この日はミュージアムに行ってドローイングするグループと、ここのスタジオに残ってドローイングするグループに分かれての授業が行われていましたが、それにしても何かギューギュー詰めで窮屈なんじゃない?   

 彩さんも当時そう思ったそうですが、「心配しなくてもそのうち人が減って十分なスペースができるわよ」と言う先生の?な反応。最初は不思議に思っていた彩さんも、クリスマスを過ぎたころには「なるほど。そういえば、最近見ないなぁって子が増えていたもんね」と納得。「最終的には、4割くらいの学生がコース半ばで消えていましたね」


「懐かしいなぁ」と言いながらドアを閉め、さらに奥に進みます。突き当たりは大学院生用のスタジオになっていますが、さらに先に彫刻のスタジオや各種ワークショップ(工房)があるので、いろいろな人が自由に出入りしています。私たちも、作業中の大学院生の脇を通り抜け、先に続くドアを開けます。


禁煙?イギリスはどこでも屋内全面禁煙なんだけど… あれ、外に出ちゃった??


上の写真を見て疑問に思ったでしょ?実は、スカルプチャーのスタジオは屋外になっているのです。スタジオというよりは屋根がついた作業場?「私はここ、意外と好きでした。冬は寒いけど、雨の日はクレイ(粘土)が乾かないんでちょうどいいんですよ」と彩さん。単なる安普請ではなく、実はイギリスの気候を利用した計算高いスタジオってこと?!
「クレイは手前の屋外スペースで、メタルやプラスターはその先の屋内ワークショップで制作します。そのさらに奥に焼き物のできる窯があるらしいですが、私は使う機会がなかったのでわかりません」


制作途中の作品たち






 
 
 

お味、拝見?
 また校舎内に戻り、ここでGround Floor
(日本でいう1階)のツアーを終了。お昼になったので私たちもランチを取ることにしました。
 


石のサンドイッチ
キャンティーン(学食)はこぢんまりとして可愛いのだが、メニューがね。「たまにはちゃんと調理されたものも出るんですけれど、たいがいは石のように硬いデカいだけのサンドイッチがメインです」
ここまで聞いてわざわざ石サンドに挑戦する馬鹿がいるだろうか?「近所にイチ押しのパン屋さんがあるから試してみませんか?」という彩さんの素晴らしい提案に乗ることにしました。


Byam Shaw版‘安田講堂炎上?’(籠城事件)
ちなみに1年ちょっと前にCSMで授業数と教員数を減らすという出来事があったのですが、そのときByam Shawでは憤ったMAの学生たちがストを決行。そのとき彼らが占拠して本拠地にしたのがこのキャンティーンで、彼らは食糧などを持ち込み1週間くらい座り込みを続けたのでレクチャーに支障が出て騒ぎになったという。その割にどうやって収拾したのかは不明のままというのがちょっと気になります。へー、この学食がUALの安田講堂になったんだ?(って、こんな1969年の昔話、誰もわからない?)

街を散策
パン屋を目指して彩さんと街中へ。その人気のパン屋さんまでは歩いて4~5分。同じ通りにはWood Worksという材木店があり、ここも学生御用達です。

店おかみさん「ここです」というパン屋さんはトルコ系のお店で、入口脇で民族衣装を着たメガネのおかみさんが薄いピザ生地のようなものを次から次へと焼きまくっています。

「友達とたまたまここを通りかかって、あれおいしそう~!って入ったのがきっかけなんです」というお昼時の店内は地元の人で混み合っていました。トルコ系の総菜パンや甘~~い菓子パン類のほかに、普通のイギリスふうのケーキやパンも売っています。目移りした挙句、結局「これははずれない」という、ラム肉入りピザソースを塗った薄い生地でサラダを包んだトルコ風ラップサンドと、いかにも甘そうな菓子パン類を買ってキャンティーンに戻りました。



今日の昼食。これはおいしかった!
クリスマスということで、こんなかわいいケーキ(?)も売っていました。

再び、キャンティーンで
学食で思う存分煮詰まったコーヒーを買いテーブルに落ち着いたころは学食のピーク時。それにしても学生たちが老けている…いくら外人とは云え、これはどう見てもファンデの学生たちではない。BAの学生が別の校舎から食べに来ているのかも、いや、もっと年がいってるよ、MAじゃない?などと、どうでもいい方向に話が流れていきました。

思い出のカオリ先生
ところで、Byam ShawのファウンデーションにはKaoriさんという日本人の先生がいて彩さんのチューター(担任)でもありました。もちろん、ふだんの会話は英語ですが、どうしてもわからないときには日本語で補足説明をしてくれたそう。Byam Shawには日本人学生が片手に収まるほどの人数しかおらず、友達に聞くというのも難しい状況で英語の弱かった彩さんにとってカオリ先生は大きな支えでした。制作や勉強面だけでなく、ビザの相談にも親身になって乗ってくれたそうで、学校の暖かい空気を感じさせるエピソードでした。

 

学校の近所には工具店、ペンキ屋、木材店は揃っているが画材屋がないのでCAS-ARTとかまで買いに行かなくてはいけないのがちょっと不便だそうです。「私は下宿先の近所の小さい画材屋に朝寄ってから来る、とかしていましたけど。大きい画材屋というとセンターまで出ないといけないですね」


 
 
 
 


今日の探訪ルート


クリックで拡大

Byam Shawの簡単歴史 1910年、ロンドン大学King’s Collegeで共に教鞭をとっていたJohn Byam ShawとRex Vicat Coleの二人のアーティストが、自分たちでドローイングとペインティングのための学校を開く決意をしたのが始まり。Johnの作品 「The Women The Man The Serpent」が切手の絵柄に採用された経歴もあり、ラファエル前派に影響を受けて若いうちにアーティストとして成功した彼らだが、年齢を重ねるにつれてだんだん評価も収入も先細りになってくる。そこで食いぶちを稼ぐために教職についていたのだが… 大英帝国統治下のインドで裕福な英国人家庭に生まれたJohnとイートン校で教育を受けたRex。トラディショナルな性格を色濃く残す環境で育った二人が設立した学校は、「高い技術と教養に裏打ちされた確かな芸術作品を」という教育理念を持っていた。卒業生にはダイソン掃除機の創始者James Dysonをはじめ、英国の教育テレビ番組で活躍する美術評論家Matthew Collingsなどがいる。

             

 
 
 
 
  

 
(学校に行ってみたーByam Shaw第一部 終わり)

次回はBaym Shaw Schoolのファウンデーションの中身をクローズアップします。お楽しみに。


 
 

投稿者 unicon : 15:55

2008年09月12日

セントマ1年目、終わりました!
-ロバータさんのUALレポート-

ロバータさん
 
 
 
 
 
ユニコン・ホームページの別コーナー「この人に聞きました」に登場してくれたロバータさんが、チェルシー・ファンデを経て、セント・マーチンズ学部1年目を終えた今の心境をレポートしてくれました。

 (歌手&女優として活躍中!ロバータさんの「この人に聞きました」記事はこちら

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 セントマ1年までを終えての体験談、正直、どこから書き始めたらいいか分かりませんでした。

 でも、確実にロンドンでの2年間は色んな意味で成長できたと、胸を張って言えます。
それはもちろんアーティストとしてと同時に、人間的にも大きく成長できたと思います。
人はそれぞれ違う道、分野、出来事を通して成長していくと私は信じてます。私にとってそれはロンドンでの大学生活だと実感できました。それはもちろんチェルーとセントマで学生生活が送れたということも大きく反映してると思います。

London

 私には昔、夢という夢がありませんでした。それがいつしか俳優になるという莫大な夢が出来ました。
そればかりに目が向かって、俳優になるにはL.A.に行って演劇の勉強をするという事しか頭にありませんでした。
夢があって、夢に向かって自分の考える道を突き進めばいいとばかり思っていたので、高校3年生の時、大学を決めるとなった時期に私は、大学に行きたくない、行く理由がないと思ってました。だって、やりたい事分かってるもんって。。。
今思えばすごく甘い考えだなと思います。

 

 チェルシーでの1年間、セントマでの1年間はとても刺激的でした。これからもさらに刺激的な毎日を送るのだと思うと本当に心底、大変ですが、ロンドンに、チェルシーに、セントマに行って良かったと思います!

作品

 チェルシーとセントマ、両方共通する事は、技術より感性を大事にすること。
感性を一番自分に合った方法で磨ける事、自分でその感性の磨き方を探せる事。
感性を磨く事に専念していると、技術もいつのまにかついて来てるような気がします。
 「えっ、なんでこんなに絵が下手な人が美大にいるの?」とか「なんで、その作品がいいの」と疑問に思う時もありました。でもプレゼンで作品のプロセスの話を聞いたりすると、「こんな考え方、見方もあるんだ」とすっごく刺激になります。今は1年生で技術はないかもしれないけど、「卒業するころには感性と技術、両方を身につけられるんだ」という自信をロンドン芸大というところは与えてくれるような気がします。


 今でも俳優という夢はあります、でも俳優という肩書きだけじゃなくて、「ロバータ」という人間を色んなミディアム(演技、美術、デザインなど)を通して世の中に表現していきたいという夢ができました。チェルシーとセントマでの2年間を通して、自分の夢がもっと鮮明になって深みもでました。卒業まで後2年、さらに大きく成長できる様頑張っていきますので応援宜しくお願いします!

 
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投稿者 unicon : 15:55

File5. ロバータさん

CSMグラフィック・デザイン学部在籍中の学生が歌手&女優デビュー

ロバータさん

 Central Saint Martins(CSM、セントラル・セント・マーチンズ)在学生のアイアトン・イザベラ・ロバータさんが、日本で歌手&女優デビューしました。「ロバータ」の名前で活動中です。

 「まだまだ駆け出しですが、(歌手、女優、デザイナーと)3足のわらじで頑張っています!」とさわやかに話してくれたロバータさんは、笑顔の印象的なかわいらしい女の子です。

作品1
 「去年チェルシーに行った、あのロバータちゃんが雑誌に出てますっ!」
 ユニコン関係者随一の芸能情報通からこんな連絡があったのは、英国大学の最終学期も終わりに近づく頃。
 えぇっ、もうデザイナーとして脚光を浴びてるの?!ロバータさんといえばまだセント・マーチンズのグラフィック・デザイン学部1年生のはず・・・驚くユニコンに対してさらに「いやいや、デザイナーとしてじゃなく、女優さんの卵として出てるんですよ」と重ねる情報通。なるほど、やはりその方面に・・・と、遡ること3年前、ロバータさんとの最初の出会いを感慨深く思い出しました。

作品2

 3年前のある日、東京事務所に一本の英語での電話が入りました。電話の主はロバータさんのお父さん。ロンドン芸大にActing(演技)のファウンデーション・コースはないか、という問合せでした。当時ロンドン芸大では、セント・マーチンズが吸収合併した演劇学校ドラマ・センターでファウンデーションの実施を計画はしていたものの、あくまでまだ計画段階。早くて翌年からの開始予定でした。そこで、幅広く感性を磨くためにアート&デザインのファウンデーションをやるのはどうかと提案したのです。

作品3
 すると、日本のインターナショナル・スクールでアートを取っていたロバータさんはデザインにも興味があるということが判明。「それでは、まずはこちらでやってみよう」と、ロンドン芸大チェルシー・カレッジのファウンデーション・コースを受験する運びとなったのでした。デザインがいいな、でもひょっとしたらファイン・アートもやりたくなるかも、という初々しい高校生だった彼女ですが、無事にチェルシー・ファンデへの進学が決定。翌年はセント・マーチンズのグラフィック・デザイン学部へ進み、そして今回の歌手&女優デビューとなりました。

CSM Photo Studio
 ところで、ロバータさんは名前やルックスこそインターナショナルですが、生まれも育ちも日本、第一言語は日本語というバックグラウンドの持ち主。もちろん、純粋な日本人家庭に育った学生たちよりはずっと国際的な環境に育っていますが、やはり日本と英国の文化の違いや美術教育の違いに驚くことも多かったようです。ロバータさんのブログ(後ほど紹介)を読んでいると、毎日の新鮮な驚きがよく伝わります。例の情報通が持ってきてくれた、ファッション・ブランド「マドモワゼル・ノンノン」の広告インタビューのなかで、彼女はこう語っています。

 「いま、グラフィックというとコンピュータを連想しますけど、私が通う大学では、手で描くこと、手で創ることの重要性を教えられています」

教室で作業するロバータさん
 まさしく、ユニコンがよく口にするフレーズ「とにかく手、アナログ手作業」を証明してくれるかのようなコメントです。分かってはいるものの、やはりこういう現場の声を聞くと「やっぱり、そうなのだなぁ」と改めて納得させられます。「クリエイティブ」というのはどういうことなのか、ロバータさんも日々肌で感じているのですね。このような美術教育を受けることでパフォーマーとしての感性が磨かれ、また歌手や女優という仕事を通してデザインの勉強にも新たな視点が生まれる、という良い循環が生まれることを期待して、ロバータさんの今後の活躍を応援したいと思います。皆さんもぜひ、テレビや雑誌、ラジオなどをチェックしてください。

 
 
 
 
ロバータさんオフィシャル・ブログ http://ameblo.jp/ysabella/

投稿者 unicon : 15:40

2008年08月04日

File2. 池田中也さん

CSM卒業生がRoyal Academy Summer Exhibitionに出展中

RAでの展示風景

 Central Saint Martins(CSM、セントラル・セント・マーチンズ)卒業生の池田中也さんの作品が、英国Royal Academy of Arts(RA)で開催中のSummer Exhibition 2008にて展示されています。RAのSummer Exhibitionはロンドン美術界の夏の風物詩で、世界最大規模の現代美術の展覧会です。なんと、1769年から中断することなく開催されていて、今年で240回目を迎えます。有名・駆け出し問わず幅広い作家の作品が集められ、今年も1200以上の作品が展示されています。

 池田さんは2004年、ロンドン北部の高級住宅地Highgateへ降り立ち、St Gilesカレッジで英語の勉強をスタート。その後、CSMのGraphic Portfolioコースを経て翌2005年に同カレッジのMA Communication Design(Graphic Design)に入学しました。2年間という英国では珍しい長丁場の大学院コースでしたが、2007年に卒業し、現在に至ります。留学のきっかけからここまでの道のりを池田さんにインタビューしました。

 池田さんは日本で広告代理店のアートディレクターとして働いていましたが、職を辞して留学しようと思った動機は何ですか?

 約5年間働いて、ある程度、仕事の仕方が分かってきたんですね。また、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、日本社会の閉塞感はデザインの分野にもあまり良い影響を与えていません。さらに日本のデザイン界、アート界含め「海外」「世界」というものに憧れつづけているわけで、これは自分も同じだったんです。そこで、実際に肌でそれらを感じてみたいというのが一番の理由でした。また、自分のなかのデザインの“引き出し”を増やす意味でもありました。

Graphic Portfolioコース時代の作品


 語学学校の後、まずCSMのGraphic Portfolioコースに進みましたね。
 はい。初めて西洋の「クリエイティブ」の考え方を垣間みることができて、とてもおもしろいコースでしたね。ビギナーから経験者までさまざまなレベルの生徒が受講することができますが、2週間で一つの作品を作らなくてはならず、とてもハードなコースでした。でも、その分ためになったと思います。

 私は日本の美大も卒業していますが、基本的にイギリスでも、コンセプトの組み立て方などは日本のそれと変わらないと思います。しかし、コンセプトの“切り口”が違うというか、物事を違う方向から眺めてみるというか・・・。それでいて、表現手法はプリミティブだったり。全然ハイテクでなく、手作業を多用するのです。それはセントマーチンのスタイルとでも言えるのかもしれませんが、さすが、発明の国イギリスといった印象でした。故に、デザインにもかかわらず、難解な作品も多いですね。この独特のスタイルを理解するまでは少し苦労しました。

 次の大学院コース、MA Communication Design (Graphic Design)はどうだったのでしょう?
 MAでは、BA(学部)と違って自分で課題を決めなければなりません。さらにそれに対して大量のリサーチを一週間毎のチュートリアルの際に持って行かないといけませんでした。時には、辞書の厚さになるようなリサーチを求められる事もあります。それを西洋人はすんなりやって来る事が驚きでしたね。この年のクラスメイトは多くて、100人弱、国籍では38カ国と言っていました。そういった中で、彼らの作品や、モノを作る事に対する姿勢には敬意を感じずにはいられませんでしたね。クラスメイトの顔ぶれは、もちろんMAということもあり、既にデザイナーやフォトグラファーの経験をしてきている生徒が多かったです。年齢は20代後半の生徒が多かったですが、なかには40歳ぐらいの生徒もいました。わたしたちの作品は以下から見る事ができます。
http://www.net-arte.com/macd2007/index.asp

英語についてはどうでしたか?池田さんは「社会人経験者=英語に久しく触れていない」ということで苦労したのでは?

 とても(笑)。語学学校時代に基本的な事は習ったとはいえ、美術学校となると、それ独特の言葉や表現がありますから大変です。そういったアート英語は、Graphic Portfolioコースで次第に学ぶことができたと思います。が、それでも作品のコンセプトを説明する際はさらに、広く一般的な言葉まで憶えないといけないし、さらに複雑なコンセプトとなると、もう大変で(笑)。日本で大学に入ってしまうとほとんど英語の勉強などしない上、私の場合はさらに社会人歴が5年あるので、渡英してからの英語学習にはかなり苦戦しました。なので、いま留学を考えている方は、受験勉強をしたときのように地道に英語に向きあったほうがいいと思います。

speakers corner

 プレゼンが大変なあまりマッシュルームヘアのかつらを被って緊張を紛らわしたとか(笑)?
 ええ(笑)・・・って、それは冗談ですが。マッシュルームヘア+スーツ+白手袋の格好でハイドパークの“スピーカーズ・コーナー”でパフォーマンスをしたのです。それもGraphic Portfolioコースの課題の一環で、プレゼンテーションの練習の一つでした。結構笑ってもらえたので一安心しましたが(笑)。

MAの卒業作品

 MAコースでの池田さんの作品について教えてください。

 作品の大きなテーマは「ギャップ」です。私がイギリスに来て初めて感じたのはそれでした。文化間のギャップであったり、世代、ジェンダーのギャップであったり。もしそのギャップを埋める事が可能ならば、我々のコミュニケーションはさらにスムーズなものになるのではないか、というのが起点です。結局それは不可能、という結論にMAで書いた論文で行き着いたのですが・・・。かといって、それは悲観的な結論ではなく、お互いが近づくためのコミュニケーションの媒介としてデザインやアートが存在すべきだし、それによってあらゆる隔たりを超える可能性があると結論づけました。私の通ったセントマーチンのMAコースでは論文を書いたあとに作品を作るのですが、この方法は頭の整理に大変役立ちました。作品では、最終的にその「ギャップ」そのものを表現しました。このシリーズは卒業した今も制作を続けています。ちなみにその後、MAの卒業作品をUALのコレクション(ボンドストリートのUAL本部4Fに常設展示)に入れていただきました。

作品

 MAコースを終え、今年は展覧会の機会がぐっと増えていますね。
 はい。RAのSummer Exhibitionを皮切りに、Jerwood Drawing Prizeにもノミネートされました。とくにアートビジネスに於いての話ですが、日本の美大と違って、こちらの大学は社会と“近い”と思います。美大以外の大学もそうなのかもしれませんが、特にアートの分野になるとより近いと感じるのです。このようなexhibition(展覧会)で購入者を見つけられることはもちろん、大学の卒展でさえ作品の売買は“普通”なんですね。世界的な経済の視点からみても、ロンドンにはアート購入者やギャラリーが多いし、それより以前に、西洋の人々は個人レベルでアートを購入して行くことが驚きでした。実際卒展でも、展示をみた学生から私の作品を買いたいというオファーをいただきました。こうして一般の人々が西洋のアート界を支えているのを目の当たりにして、「いい環境だな」ととてもうらやましく思えました。そういう意味で特にアートを志す人であれば、ロンドン留学を強くお勧めしますね。

 
 
 


<池田さんの展覧会情報>
●Royal Academy of Arts Summer Exhibition (開催中~2008年8月17日)
  http://www.royalacademy.org.uk/exhibitions/summer-exhibition/
●Jerwood Drawing Prize 2008(現在、賞は審査段階 2008年9月17日~10月26日)
  http://www.jerwoodspace.co.uk/
●Patrick Heide Contemporary Art(2008年10月予定)
  http://www.patrickheide.com/home_en.php
●London Art Fair(2009年1月)
  http://www.londonartfair.co.uk/page.cfm

投稿者 unicon : 15:21

2008年03月28日

ハマ子さんの大学リサーチ・イン・ロンドン

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ハマ子さんは横浜出身の28歳。大学では(女性としては)稀有な数学科出身(位相幾何学という何語で聞いても想像がつかない分野)。卒業後は大手通信関係の会社のプロダクト・マネージメント部に就職。別にリストラ対象になったわけではないのに退職してまで留学を思い立ったハマ子さんはMAコースの選択を絞るために6週間の渡英を決めました。(留学は残りの人生60年の命運を握るイベントどす。日本であれこれ想像しようがネットを検索しようが、そんなもん、ラチがあきまへん。どこの世界に自分にとって都合の悪い情報をわざわざネットに載せるバカモノがおりますかいな。冬場はチケットも安いことだし、生きた英会話に触れがてらちょっとだけロンドンに来たらいかがざます?というユニコンのロンドン・スタッフの口車に乗ってしまった、というところです)
以下はハマ子さんの手記による現地ロンドンでのレポートです。

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ハマ子のちょっとだけロンドン(渡英:2008年1月)

私、ハマ子は(どうせ退職していて暇なんだから短期間ロンドンに来てみれば?というユニコンの囁きに魅せられて)以下の目的のために1月18日から6週間の渡英をしました。
  ①現地ロンドンの語学学校に通いつつIELTS 6.5の取得に挑戦する
  ②CSM(セント・マーチンズ)のパートタイム・コースを受講する
  ③大学の見学
  ④コースの申込み
  ⑤美術館めぐり


………………そんな活動を通して………………

■□■ 見つけた!ロンドンの良いところ ■□■
私の過去のヨーロッパ経験はオランダやイタリアといったところでしたが、今回のロンドン滞在で見つけたグッドなポイントは、この街が自分の未来の志向に合っていそうなネットワークを作りやすい環境であると思えたことです。大学院のオープンキャンパスや展覧会、イベントに出かけまくったのですが、どこもその道の経験者との触れあいチャンスがいっぱい。会場はオープンな空気で満たされ、有名なギャラリーで働いている人や、イベントの仕事をしている人とすぐに知り合いになることができました。

英国の大学院のプロジェクト・ワークでは自分でネットワークを作って進めていくスタイルもあると聞いています。私はまだその端に足を掛けてもいない駆け出しですがこのようなネットワークづくりが将来不可欠になるだろうと確信しました。


■□■ ロンドンの苦しいところ ■□■
● 食べ物(ホームスティの食事が不味かった)
● 空気(行った時期が時期なので空気が乾燥して冷たい)
● 物価(高い)
でも、大学院生活を始めるときは空気の良いところを探そうとか自炊対策を講じようとかの目途を立てることができたし、何に特にコストがかかるのかもチェックできたので、どうにかなるかと思っています。


■□■リサーチ中の、おいしい経験 ■□■
日本で調べているときから気になっていたコースがセントマーチンズに2つありました。そのことをユニコン・ロンドン事務所で話したところ、「ああ、そのコースなら現役学生がこの付近をうろついているはずだから」と、そのうちの1つのコースに通っている学生(Mr てるてる)を紹介して頂きました。MrてるてるはセントマのMA Narrative Environmentの最終学年最後のプロジェクトの提出を前に非常に忙しい時期だったはずですが、私のお願いに嫌な顔ひとつ見せずお付き合いしてくれました。彼がコースで実際にやっている内容をお聞きすることができただけでなく、なんと、その日のうちにコース・ディレクターにまで引き合わせてもらえました。

また、もう一つのコース(MA Innovation Management)のオープンディにも運良く参加できたのですが、懇談タイムにコース・ディレクターに「実はもう願書を出しているのですが、再来週には日本へ帰らなくてはいけないの」と漏らしたところ、「じゃあ」とその場でインタビュー日程を決めてくれました(えーっ、そんなに軽くていいの?)。

天気や食べ物の不満はさておき、何より良かったのは実際にそのコースのコーディネーターや現役学生に会えたことによって、納得できるコース選びの答えを出せたことですね。


■□■ 英語の凹エピソードと凸エピソード ■□■
●始めに:へこんだこと
ビジネス系が強いと言われている大学院(City University)のオープンキャンパスに参加した時のことです。特設ラウンジでワインを飲みながらコースのチューターや現役学生と語らう時間があるのですが。ワインのおかげでちょっとリラックスしてチューターに話しかけたところ、「あなたの英語、あまり良くないわね~」とバッサリ。オープンキャンパスって、ある意味、大学の営業イベントなのだから(下手なガイジン英語でも)優しく受け入れてもらえると思っていたので鼻をポキッと折られた思いでした(油断大敵)。

●終わり良ければ…
凸エピソードは、セントマのパートタイム・コース〔Introduction to Curating〕の後半授業で。
展覧会のパブリッシングについて書いたライティング・ワークを発表した時のこと。自分では5、6週間前と大して変わらない英語だと思っていたのですが、いつになく帰路を共にしたクラスメイトが「あなたの英語、前より良くなってるわ。自信を持ちなさい」と。嬉しかった。

投稿者 unicon : 14:21

2008年03月03日

Textile Design Workshop ユニ子のひと冬の経験 -その5-

とうとう最終回を迎えました、ユニ子のいろスペ・ひと冬の経験@セントマ。
最終回の今日はTextile Design Workshopをご紹介します。

テキスタイル系のコースも人気のある分野ですね。

ユニ子が見学したのは最終日だったのでさすがにデザインや製作の部分はほぼ終わっていて、学生はプリントしたものを乾かしたり染めたものに洗いをかけたり、完成したテキスタイルでバッグを作ったりさらに刺繍をしたりという仕上げの段階。キモになる部分は前日までに終わっている様子だったので、スタジオ見学自体は染め・洗い用の部屋、スクリーンプリント用の機械、編み用の機械、乾燥用の棚などを物色し、学生たちがめいめいに作業している様子を覗くくらいのさらっとしたものでした。それでも、特殊な機械や道具のオンパレードを見ていると、こういうコースはジュエリー製作と同じで「この場に来ないとできない」特殊なものだなぁと改めて感じました。

さすがにファッション系はアジア学生に人気があるため、今回のテキスタイル・コースにもアジア人が3~4人くらいいて、今回見たコースのなかで最もインターナショナルなクラス構成でした。

さて、一通り教室を見たあと、「じゃ、今日のハイライトの部屋に行こうか・・・これはすごいぞ、ぶつぶつ」とつぶやきながら案内人が歩を進めるので、「ん??」と思いながらユニ子がついていくと、何の変哲もないチューター(教師)の部屋の前に到着。オーイ、と言いながら部屋に入るスタッフについていくと、そこには超ハイテンション・立派な体格・独特の風貌のオバチャンが・・・って、先生なのだが。しかも、彼女は私の顔を見ると「まぁっ!!元気にしてた?!」とまるで昔なじみのような態度。「えーっと・・・?」とたじたじのユニ子に、たたみかけるように「あらっ?!私たち以前会ったことなかったかしらぁ~ん?!あなた、チェルシーでテキスタイルの学生じゃなかったぁ?!?」と言い募る相手。いや・・・・・

何を隠そう、これがある意味今回の見学のハイライト、キョーレツな「伝説的教師」マーガレット・キャンベルとのご対面でした。とにかくパワフルででかい彼女、アイルランド訛りのよくわからない英語でがんがんマシンガントーク、なんだかんだと結局一時間近く拘束(?)されてしまったユニ子と案内人・・・疲。

とはいえこのマーガレット、おおらかで面倒見のいい性格があふれ出ている人で、参加学生の名前やバックグラウンドを逐一把握していて驚き。彼女のコースに海外から何度もリピートして来る学生がたくさんいたり、過去の学生の結婚式によく呼ばれたりというエピソードにも頷けます。

ジュエリーの教師もそうだったけれど、とにかくセントマの教師陣は個性豊か。こういったヒトたちは日本の「先生」にはなかなかいないだろうねー・・・としみじみ感じます。そして、来ている学生も人種、性別、年齢、立場などが本当にバラエティ豊か。とくにクリスマスやサマーなどの休暇中のコースは英国人、他ヨーロッパ、北米、中南米、アジア、オーストラリア、アフリカと色とりどり。男子、女子、その中間、19歳、28歳、35歳、年齢不詳、浪人生、現役アート学部生、経済学部生、デザイナー、弁護士、先生、主婦、主夫・・・言い出すときりがありません。普段の生活ではお互い絶対に出会わないようなこういう人たちと机を並べて「アートする」という経験はセントマでもなければそうそうできることではないでしょう。

ショート・コースはまさに本コースのショーケースで、短い時間・期間とはいえ、そこにはばっちり「セントマのセントマたるゆえん」がぎゅっと濃縮されて詰まっています。これから学部へ進む君が進路選択の助けに使うもよし、実社会で経験を積んだあなたがちょっとしたご褒美と感性の刺激剤として使うもよし、だれてきた英語学校生活のリフレッシュに使うもよし、常々興味はあったけど機会がなくてできなかったコトを新しい趣味としてここからスタートさせるもよし。どんなニーズにも幅広く対応できる、ケッコウすごくない?というコースがセントマのショート。わたちもまた数年ぶりに始めよっかな。それでは皆さん、半年後、ばったり教室でお会いするかもしれません?!

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Illustration ユニ子のひと冬の経験@セントマ -その4-

皆さんこんにちは。ひと冬の経験をお伝えするのに春先になってしまってはかなわないので、残り2回を足早にお届けしましょう。終盤の第4回はIllustrationのレポートです。

今回見たのはIntroduction to Editorial Illustrationというクラス。教室のドアを開けるといきなり目の前に階段が登場して驚きましたが、それを上るとこぢんまりしたロフト風のスタジオが出現。教師用の部屋が半面ガラス張りになって仕切られており、温室風とでもいうのかしら、とてもいい雰囲気の空間でした。

学生は6人と超少人数。ここは男女半々ずつ、ティーンエイジャーから孫が居るというおばあちゃんまで年齢的にも幅の広い構成。先生は親切な男性で、「いやぁ、初日に二人いなくなったんだよ、彼らはこのコースはコンピュータを使ってやるもんだと思っていたらしいんだ。でも、ここってマニュアルじゃん?イメージと違ったみたいでさ」という彼に、「そうよねー、よくある話よね。でもさぁ、セントマみたいなアート・スクールにわざわざお金払ってクリスマス休暇にコース取りに来るのって、感性を磨いて新しいアイデアを発見して、クリエイティビティを広げるためなわけじゃん?コンピュータのスキルなんて、やろうと思えば自分でもできるわけじゃない?やっぱり、こうして手作業でアイデアと創造性を磨くコースで、同じ分野に興味のある他の学生とも触れ合って、っていうのがセントマに来る意味であり意義よねぇ」とユニ子がひと息で熱弁を振るうと、目を輝かせて「だよね、だよねぇ!!」と喜ぶ教師。

しばしこういう話をしたあと、教師が資料を見せてくれ、コース内容の説明をしてくれました。「まず、このガーディアン(新聞)から取ってきた記事を読むんだ。そこで、ここから発想したイメージを絵にして、まず出たものを皆で見せ合ってディスカッションするんだ。で、それを発展させていって、最終的なイラストレーションを作るんだ」・・・ウーン、日本人学生には辛いかも、このコース。エディトリアル・イラストレーションというと、やはり「イラストをつけるべき記事」がまず存在するんだから、まあ当然といえば当然なのだが、それにしてもキビシーっすね。ただ、そういう苦行を経るからか(?)出来た作品はどれもおもしろくてレベルが高く、そのまま実際の新聞・雑誌に使えそうなものばかりでした。


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Children's Book Illustration ユニ子ひと冬の経験@セントマ -その3-

ユニ子のいろスペ企画もいよいよ大詰め(?)、第3回の今日はChildren’s Book Illustrationの様子をお伝えします。

こちらはレクチャー(講義)中だったので遠くから眺めるだけでしたが、「飛び出すえほん」のテクニックを伝授中のところに潜入。イラストレーションだけでなく、こういったさまざまな技術も習得するようです。机には色とりどりの実験中の紙が散らばっていて、Children’s bookというだけにほのぼのした雰囲気の受講生多数。レクチャーといっても皆適当に好きな場所にすわり、時折作業をすすめながら先生の話を聞いている、というのんびりしたムード。先生は女性で、これも受講生は女性がほとんど。インテリア・デザインよりは人数が多く、13人程度はいた様子(ユニコン学生も一人いたわ)。

ここは、ホテルの宴会会場のように(?)広~い教室を折りたたみ式の壁で仕切っていたのですが、半開きになっている壁の後ろ側に回ってみると、学部生の作りかけの作品(もしくはゴミ・・・?判別不能なブツ多数ゆえここでの断定は避ける)がごっちゃり。「ったく、クリスマス・コースの学生が来るからきちんと片付けておくよう言ってあるのに」と、と一緒に見学していたスタッフが超憤慨するので、意外に思ったユニ子は「まーまーいいじゃん、クリスマスで来る学生も普段の学校の様子を知りたいだろうし」とフォローに回る。すると、「いいや。お客様をお迎えする以上、ボクたちは全学をあげてプロフェッショナルでなくてはならないんだ」・・・って、ここはホテルか?まるで高島なんとかさんの「姉さん、事件です」みたいなノリよね(若い学生にはわかんないかしらん?)

それにしても驚くのが、教師陣と事務方と学生たちとの関係がとても密なところ。教師も事務スタッフも全員互いのことをよく知っていて、校内ですれ違うと必ず世間話が交わされるし、学生のことも名前はもちろんバックグラウンドまでかなり把握しているようでした。このへんがセントマ・DALIの超勝ち組たる所以かな?!と感じたユニ子でした。

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Interior Design ユニ子のひと冬の経験 -その2-

ユニ子のいろスペ、2回目はInterior Designのクラスをご紹介したいと思いまぁす。

2回目のこの日にユニ子が見学した先は、普段はプロダクト・デザインの教室として使われている場所で開講中の「Interior Design Level 2」でした。

そもそも軽く50~60人は入ることが想定されている教室を、たった8~10人の学生が悠々と占拠していてまず驚き。学期中この教室にどっさり人が入っている様子を知っているユニ子は、広々としたスペースで黙々と作業中の彼女たちを見て「んまぁーッ贅沢ですこと!」と思わず叫んでしまいました。

このコースは前週のLevel1から継続して取っている学生がほとんどだったようで、皆すっかり打ち解けたムード。先生はチェルシーでインテリアを教える傍ら長年セントマ・ショートのインテリアも受け持っているUgo先生という人気講師で、おだやかで恰幅のよいおじさま先生でした。
ところでユニコン学生の間でもそうですが、インテリア系のコースは女性に人気があるようで、この日も学生は全員女性。出会いを求める女子には不向きかも(ってどういうアドバイスだ?)

さて、ユニ子たちが教室へ行くと、皆パースを描いたり図面を引いたり、部屋の見取り図を作成中でした。「インテリア・デザイン」というとインテリア・コーディネイトを思い浮かべる人もいますが、具体的な作業は設計図作成をイメージするとわかりやすいでしょうね。東欧出身の女性に「どうよ?」と聞いてみると、「ウ~ン、とってもいいのよねぇぇ。ワタシ、とぉってもセントマのコースに感謝しているわ。じつは2年前に初めて来たんだけど、とぉってもよかったから、以来毎年参加しているの。今年はインテリアにしたんだけど、どれをやっても先生は最高だし、いつでも新しいアイデアや刺激がたくさんで、とにかくホントオに素晴らしいわ」とまるで回し者のようなご回答。彼女のムード・ボード(作品のイメージをあらわすA2~A3の大きさのボード)と製作中の見取り図を見ると、たしかにそのつながりがわかる。巻貝から発送した丸い形の部屋と螺旋階段、動物の足から発想した変わった形の入り口や窓など、「なるほどね、たしかに発想の過程がわかるわ」というものでした。

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Jewellery Making ユニ子のひと冬の経験@セントマ -その1-

みなさま、改めまして新年おめでとう、ユニ子でっす。
先日は中国がらみの暗~い話題だったので、仕切り直しでタイトルにめでたい感じの季語を全て入れ(?)楽しい話題をご紹介しまぁす。
ちなみに、「いろスペ」とは「いろいろスペシャル」の略よ。

ネタはわたちもウン万年前の留学生時代に受講したセントマのアート・コース。久々に覗きに来ない?というセントマの誘いに乗り、暮れも迫った2007年の12月、クリスマス・コースのスタジオに潜入してきました。クリスマス前となると教師や学生たちの話題はすべて「クリスマス・ショッピングはもう終えたか」ということに尽き、全員が超リラックス・ムードの授業風景でした。

さて、今回の潜入先はSouthampton Rowキャンパス(ユニコンから徒歩5分)。ジュエリー・メイキングやインテリア・デザイン、絵本づくり、イラストレーション、テキスタイルなど、ユニコン学生にもポピュラーなコースをやっている校舎なので、ユニ子も興味しんしんだったわ。

ここでの潜入レポはコース別に5回の読みきり連載でお送りする予定です。といっても、すぐにネタ切れになるとそれはそれで困るし、他の小ネタをはさみつつ適当に飛び石連載にする心積もりなのでよろちく。

そうそう、授業風景の写真は何枚か撮ってあるのだが、最近は個人情報や肖像権の問題があるのでホームページに載せるのはダメなのね(ちっ)。でもユニコンのオフィスで見るのは全然オッケーなので興味のあるヒトは来てくださいね。

というわけで、はじめていきましょう。五回連載の記念すべき(何を?)第一回はJewellery Makingでっす。「ジュエリー」といっても、宝石・ダイヤぎんぎらぎんというのではなく(受講費いくらになるんだよ?!って話よね)、指輪などのちょっとキャワいいプチ・アクセという感じかな。初心者向けのJewellery Making for BeginnersとExperimental Jewelleryが潜入ターゲットでした。

フロアのドアを開けたらちょうどBeginnersクラスの先生(生物学上は男)とバッタリ。分かっちゃいたけど思わずぎっくりしたユニ子。というのも、思いきりゲイなのは普通なので驚かないのだが、なんといってもそのルックスが超奇抜。痩せ型の長身で、ファションはヨレヨレで夕方の保育士さん風ルックなのに、髪型はRONIN(浪人)風?片側がスキンヘッドでもう片方がざんばら髪。それを一部ポニー・テイル状態にしているのでさらに変。そして目が超真っ青。ガイジンでもここまで深い青い目はめずらしい。こういうモノがひょろひょろ~・・・と目の前に繰り出してきたらそりゃ驚くって。肝心のクラスでは、学生たちが指輪のフィニッシングをしていました。機械の前に座って模様を彫っている人、穴を開けている人、仕切りのついた机でやすりをかけている人などなど。ずらりと並んだ専門機械が圧巻で、「ウーン、やっぱ美大なのよね」と妙に感心するユニ子。

隣の教室にはExperimentalの学生たちが。こちらはセルロイドで指輪やペンダントヘッドを作っていて、全員でかわい~い!の連発でした。時間が余った人は自分の好きなものを追加で作っていたりして、それもまた楽しそう。ちなみに、こちらの先生は物静かな若い女性で、現役の売れっ子ジュエリーデザイナーだそう。さっきのRONINが超奇抜だっただけに、彼女の普通さがかえって不気味・・・?「皆最低でも2つは作るの」とのことで、いいクリスマスのお土産になりますね。

それにしてもユニ子、このSouthapmton Rowキャンパスの建物の雰囲気自体がけっこう好きなのよね。ぱっと見はそんなに大きな建物ではないのだが、中に入ると迷路のようで、入ってすぐのホールに吹き抜けの螺旋階段があり、変な形のでこぼこ部屋があったり、妙な場所に細い廊下つづきの隠し部屋のようなスタジオがあったりと、なかなか味のある年代ものの英国建築なのです。

というわけで、次回はインテリア・デザインをお届けする予定です。お楽しみに~ン

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2008年02月22日

1週間の・プチ・アート留学

英国で最も高い評価を得ていて、世界的に有名な芸術大学Central Saint Martins(以下セントマ)では、現役学生がお休みに入る3~4月に1週間完結型の短期アート教室を一般の人々に提供しています。分野は、写真、ファッション、演劇、グラフィックからファイン・アートと様々で、コースはその数150以上。1コース4万円~とリーズナブルなうえ、名門セントマのキャンパスで、現役教授陣に教えてもらえる!夢のプログラムです。

○フツーの海外旅行にはあきちゃった…
○新年度が始まる前に、1週間で自分磨きしたい。
○英国式アートの授業ってどんなものか知りたい。
○お習い事をインターナショナルな環境でトライ!
○セントマを覗いてみたいなぁ。

などなど、ちょっとだけロンドンのアートをかじってみたい人にぴったりです。
この春・プチ・アート留学を体験しちゃおう!!


※冬休みコースを見学したユニ子の日記はこちら


ここで、ユニコン・スタッフが王道コース以外の「こんなのもあるの??」と気になったコースを少し紹介します。

Millinery Workshop
ミリネリーって何だ?と思う人も多いはず。
実はこれ、帽子を作ろう!というコースなんです。先生が帽子作りのアレコレを初歩から教えてくれます。個人的な指導もしてくれるので、経験の有無に関係なく楽しめます。コースを通して2~3個の帽子を完成させるので、技術を学びながら帽子もゲットできるのはいいですね!
自分の作った帽子でロンドンの街を歩けるなんて…おしゃれ!
開催:2008年3月25日~28日

Exploring Ceramics & Glass
陶芸&ガラス工芸の「デザイン面」と「技術面」、両方をカバーするコースです。クリエイティビティーを養い、自分の陶芸・ガラス作品の深みを追求したい人におすすめ!!
各国から集まってくる生徒の斬新な作品を見ることもでき、新しいインスピレーションが湧き上がってくるかも!?
開催:2008年3月17日~20日

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2007年09月21日

CHRISTMAS SCHOOL @ CSM

セントマーチンズでのクリスマス・スクール。
サマースクールと比べるとそのコースの多様性には劣りますが、初心者でも取れるコース、まだまだあります!
王道の写真、インテリアデザイン等の説明は置いといて、今回はパンフの中からユニコンスタッフの目に留まったコースを3つ紹介します。

○ TOY CAMERAS

日本でもけっこう前から流行ってきてますよね、LOMOやHOLGA等のトイカメラ。
このコースはデジカメの便利さ&手軽さは忘れて、この気まぐれなトイカメラの魅力を楽しもうぜ!というものです。先生と、そして他の生徒達と、独自のワザやら、こんな発見しちゃいました、という情報を交換しつつ、たまには外に出て、実際に撮ってみたり、できた写真をみんなであーでもない、こーでもないと感想を述べ合うものです。
トイカメラって現像するまで何が撮れてるか分からないのが魅力ですよね?
普段だったら自分のおもろ作品しか見れないけど、この機会に他の人のなんじゃそらな写真を見て笑ったり、そんなワザがあったのか?!と新ワザ(?)をゲットしちゃってください。

○PERSONAL STYLING

このコースでは、個人のファッション・センスは磨けばよくなるのよっ!という映画「プラダを着た悪魔」ばりな考えで、自分の個性、体型、トレンド、色味を考慮に入れつつ PERSONAL STYLINGをガクシュウしましょー、というものです。デザインをしたり、実際に服を作る、というものではありません。

○TIARAS AND FASCINATORS

日本ではティアラを飾る機会なんて結婚式くらいでしょうか?だったら近々ケッコンするひと、いや予定がなくてもしかるべき時の為にティアラ手作りしちゃえ!て人はこんなコースもあります。
※コースではデザイン、ティアラ用のパーツを革やらビーズやら他にも好みの素材を使ってつくるところまでとし、実際のティアラの完成は各自で、という事になります。

MYティアラ作っちゃおうかな、と思った人は(もちろんその他の人も)ユニコンまでどうぞ。

投稿者 unicon : 15:00

2007年08月14日

Orientation to Art and Design @ CSM

オリエンテーション・コースとは、母国での教育システムが異なるため、英国の芸術大学の作品審査に必要なポートフォリオが充分でない外国人学生を対象にした約3ヶ月の突貫プログラムです。

というのも、英国の高校生ってーのは、卒業後の進路を芸大と決めたら、高校生活の2年間、科目を3科目ほどに絞って、その1つをアートとし、そりゃあみっちりとコンセプトだ、過程、アイデアだと、日本ではあまり重きを置かれないような分野に力を入れてアートにどっぷり浸かってるワケなんです。

で、日本の高校ときたら、国語だって古文があったり、数学だって数Ⅰ・数Ⅱ、保健・体育まであるし、おまけに「私立文系の学生は数学の授業は受けなくてよろし」なんてした高校等が問題になり叩かれる始末。

そりゃー、高校を卒業した時点で両国の学生のアートにおける力に雲泥の差が出てくるのも納得ですよね。

英国式アート学習を受けてない学生は、英国のファウンデーション・コースをスタートさせる前に、現地の学生達と(できるだけ)同じ力でスタートラインに立てるようにと作られたこのコース、ロンドン芸術大学内カレッジのファウンデーション・コースに進学希望する学生はもちろん、純粋にアートを楽しみたい人にも最適です。

コース期間の9週間は、月曜から金曜、10時から16時までどっぷりと、ペインティング、色彩論、生物(ヌード)デッサン、3Dプロジェクト、建築デッサン、フォトメディア、はたまた博物館やギャラリー見学に基づいたコースワークといったアートに浸かることになります。

さらに詳しい内容やコース申込みはユニコンまでお問い合わせくださいね。

投稿者 unicon : 11:43

2007年06月13日

Summer School @ CSM (Central Saint Martins

このセントマのショートコースは、通常、週に1回、平日の夕方か土曜に2時間ほどのクラスに通い3ヶ月で修了するという、短期のお習い事のようなもので、現地の学生や働いている人もアフターファイブ等に取っています。
この3ヶ月間でゆっくり学ぶ内容を、夏休みは「ぎゅっ」と1週間に濃縮して、朝から夕方まで(大体10:00ー16:00)みっちり勉強しよう!というものです。

で、「英語でのクラスについていけるかしら・・・」という悩みについてです。

まず、学生や自由業の人で割と長く休みを取れる人は2週間(もちろんそれ以上でもいいですよ)の語学学校での英語のレッスンと合わせて計3週間、またはそれ以上でロンドンへ行きましょう!

お勤め(?)の方で、「どう頑張っても1週間しか休みは取れない」という場合は思い切って、このサマースクールのみ参加しちゃいましょう!

デッサンやデザイン系の実技系だと、英語がイマイチできなくても、周りの学生達が何をやっているのかキョロキョロしてると、なんとなーく授業についていけちゃいます!
というか、ビミョーについていけてない自分が面白くなってきます。(私だけ?)
さらにジュエリー系のコースを取ると、自分で作ったアクセサリーまでお土産に持って帰れちゃう!

どんなコースがあるかというと・・・

○Experimental Jewellery
○Beginners' photography
○Life Drawing for 16 - 18 Year Olds
○Introduvtion to Interior Design
○Fashion Styling for Beginners
○Make-Up for Fashion

などなど、上のコースタイトルから分かるように、初心者でも高校生でも取れるコースも多数あるわけです。

写真やインテリア・デザイン等、万人に人気があるコースはちらほら満席になるものも出てきてます。
興味のある方はユニコンまで連絡を!

★料金の目安

語学学校2週間+セントマでのサマースクール1コース=£820~(およそ20万円~)

※ユニコンがオススメする語学学校での週15時間のジェネラルコース、ホームスティ、セントマ・サマーコース1週間分の授業料です。サマースクール参加の際の1週間分の宿泊費、往復航空券、食費等の滞在費は含みません。

サマーコースのみの金額は4万円~ありますよ。

投稿者 unicon : 12:04

2007年04月10日

MAファッションへのパスポートになるか

ファイナル・アンサーは2007年7月に判明!

Graduate Diploma in Fashion @CSM


日本人に限らず世界中からの申込みが殺到するセント・マーチンズのMAファッション課程。もちろん日本人も大好き。でも思い切り狭き門。ファッション関連の学部を出ていてもファッション産業界でのキャリアがあるにしてもそれだけでは合格をもぎ取れない超激戦区。
アート哲学や評価方法が日本と根本的に違う欧米のバリアを理解しない限り道は遠く、このバリアを抜けた日本人学生は歴史上ほとんどいない。

そして2007年、ついに登場するGraduate Diploma in Fashionコース。MAに進むために必要な知識とワザを提供し、上級レベルのコースへのアプライをスムーズにする目的で今、深く静かに誕生しつつあります。
このコースをファッション・スタディのプロフェッショナル・コースとして受講するもよし、UALのMA入学の野心を果たすためのステッピング・ストーンとするもよし。

コースは現在10月の開講を目指して準備中、この7月の正式認可を待つばかり。

コース受付中。
コース詳細および申込書についてはユニコンに!

投稿者 unicon : 16:27

2005年08月30日

セントマーチンDALI・グラフィックポートフォリオコース課題紹介

今回は、セントマーチンDALI(ショートコース)・グラフィックポートフォリオ(Graphic Portfolio)コースで実際に行う課題を紹介したいと思います。このグラフィックポートフォリオコースは、1年コースですが3学期に分かれていて1学期毎に受講することも可能です。2学期の終わりにはBA・MAの進学面接を受けることができるので、セントマーチングラフィックデザインBAやコミュニケーションデザインMAコースに進みたい人にはお勧めのコースです。

下記は1学期で出される課題の一つです。

You have been asked by the Royal Mail to design a series of 4 stamps to celebrate the British Museum. These stamps will only be sold at the museum. Use your drawings from your sketchbook. Produce your stamp at least twice the size and reduce for the final presentation. You must not move the queens head and the class of the stamp, although their colour can change, other than that push the boundaries.


ブリティッシュミュージアム(大英博物館)の切手のデザイン(4枚綴り)をしなさいという課題です。まず、各々が大英博物館に行き、デザインしたい対象をスケッチします。4枚綴りの切手ですから、4つのものを描いてもいいし、1つの対象をいろいろな角度から見たり、部分的に切り取って使うこともできるし、デザインは完全に学生に任されています。今回は右の彫刻をスケッチしてきました。

スケッチができておおよそのレイアウトが決まったら、次にそのスケッチをスキャンし、フォトショップで加工します。このコースではほとんどコンピューターを使いません。(1学期に1-2回くらいでしょうか)したがってイラストレーターやフォトショップが全く使えない学生もいます。使い方はこの授業中に教えてもらえますが、少し知っていると楽でしょう。

先ほどのスケッチから、ある部分を抜き出し拡大・縮小したり、位置をずらしたりしながら4枚綴りの切手としてまとまるように作っていきます。この課題ではフォトショップの使い方を学ぶことが一つの目的なのですが、あくまでスケッチの質感(texture)を壊さずに作ることが求められています。


毎回の課題では、中間審査(mid-crit)、最終審査(final-crit)がありますが、中間審査ではできるだけたくさんのアイディアを出し、最終審査では効果的なプレゼンテーション(例えば今回ならば4枚の切手をどのように並べ、どのように美術館に飾るのかということまで)を考えていくことが大切です。

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2005年05月15日

ファウンデーションコースの面接を受けた感想

インタビュー体験談 -Yさん-
(Central Saint Martins College of Art and DesignのDiploma of Foundation Studies in Art and Design合格、同大学のBA Fashion Design希望)
セントマーチン周辺

今後このコースを受験する方のために、具体的なことを含めて書こうと思います。参考になれば嬉しいです。今から一年前くらいにCentral Saint Martins College of Art and Designのファッションデザイン科を詩って、コンセプチュアルなファッションに興味をもちました。そして、そこへ入学するためにファンデーションコースへ行こうと決意!同時にデッサンの勉強を始めました。

最初はどんなことをしていいのか分からず、日本の美大進学を希望する人と同じように静物デッサンなどをしていました。夏にUALの教授が来られてのオリエンテーションのような会に参加して、なんとなくだけど、UALの芸術に対する考えを理解。
「一つのことをどんどん発展させていって、新しいものへつなげていく(Development)。その過程が芸術。」そのことを教授は、
’Art is not a destination, but a journey.’
とおっしゃっていました。

日本の芸術の考え方とは微妙に違っていて、ポートフォリオを作るのに本当に苦労しました。最終的になんとか形になったポートフォリオの内容は大小含めて30点くらい。ドローイング(素描が多かった)、ペイント、コラージュ、写真など。作品の数はあればあるほどよいみたいです。

僕がいちばん大切にしていたのはコンセプトで、(正直技術では勝負できない!)あえてファッション的な作品は入れませんでした。というのも、将来何を作るときでも根本にあるものを大切にしたいという気持ちがあるし、夏のオリエンテーションで感じた、一つのテーマを発展させるということに重点を置きたかったからです。

面接ではやはりファッション的な作品がないことを激しく問われました。’Why fashion?’というコリン教授の鋭い眼差しをはっきりと覚えています。怖かった!しかし、自分の考えをはっきり言ったら、教授も理解してくれたようでした。

ズバリ、CSMのファッションで最も重要なのが、ドローイング、しかもLife Drawing(ヌードデッサン)です。服を着させる前の体を観察して、平面に表現することを要求されます。多分、素描や人物画はどれだけあってもよいと思います。僕のポートフォリオはdrawing①:ペイント①:その他①くらいの比率でしたが「ペイントが多すぎる。もっとdrawingを増やせ」といわれました。

そしていちばん鋭く突かれたのが、「あなたのポートフォリオの弱点は何か?」という質問。一生懸命、「平面ばかりだから、立体にしたい。」とか、「視覚しか要素がない」などこたえていたのですが、あっさり、「それは当たり前。Not interesting!」といわれてしまいました。コリン先生の求めていた答えは・・・「展開がない」というものでした。僕のポートフォリオの弱点は一つのことに固執していて、展開がなくなっているということでした。これからポートフォリオを作ろうとする人は、興味のあるテーマをさまざまな角度からリサーチし、CSMだったらドローイングをたくさんすればいいと思います。

結果、コリン教授はCSMとLCFのファウンデーションコースのオファーをくれました。最初ファンデーションはCamberwellにしていたのですが、Camberwellはファッションには強くないということでオファーはくれませんでした。

それから、IELTSスコアは取っておいた方が有利だと感じました。英語についても同等に評価されるので、美術も英語も、両方がんばってネ!面接の時に少しでも言葉が発せられれば熱意も伝わるし、自分の意見を間違って捉えられることも少なくなるしね◎

がんばってください!

投稿者 unicon : 11:41

2003年10月08日

英語がわからなくて、とても焦ったけど....ロンドンに憧れて。

インタビュー体験談 -Nさん-
Central Saint Martins College of Art & Gesign -Byam Shaw Fine Art Foundation-

■プロフィール
都内私立高校、美術科に通う、高校3年生。
自分の絵も含め、みんなの描く物がどれも同じに見えてしまうのは何故なのか、日ごろから疑問を抱いていた。「技術も高く、きれいな絵なのに、コンセプトが無いせいだろうか?」「私は何故、何の為に描いているのだろうか?」と自問しつつ.....

■動機
美術大学進学に備え、大学めぐりを始めるうちに、「大学は日本だけじゃないんだ!」ということに目覚める。以前から憧れていた海外。いろいろ調べていくうちに、イギリスの美術の考え方が自分に一番フィットしていると感じる。「ロンドンのアートはコンセプトがはっきりしているから、店頭ディスプレー見たとたん、そのデザインの個性で店名が直ぐわかる。生活にアートが浸透しているんだよね。」という言葉を耳にした瞬間、これこそ自分が捜し求めていたものと確信し、インタビューを受ける。

■質問されたこと
学校の先生に教えてもらったことで、為になったことは?
持参作品の絵について、これはどういう絵なのか?

■持参作品
  アクリル画 2枚(ヌードモデル「間」をテーマに)
  石膏デッサン 1枚
  家で描いたペン画 クロッキー帳 2冊

■IELTS スコア
   無し
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■感想
英語がわからなくて、とても焦りました。焦れば焦るほど、別世界(?)のように思えてきて、気付けば面接終了......といった感じでした。持って行った絵に対して、学校の先生とは全く異なるアプローチの質問をされて、そのやりとりは楽しかったです。しかし握手と言う習慣に慣れていないので、オファーを貰いインタビュアーに手を差し出された時には、ドギマギしてしまいました。

■入学条件
9月までにDevelopments at Central Saint Martins College of Art & Gesign -An Orientation to Art & Design-コースをパスし、IELTSのスコア 5.0を獲得すること。

投稿者 unicon : 14:56