大学コース説明会レポート、面接・留学体験談

2009年12月24日

~フォト・レポート~ File.3 相川光子さん⑤ Happy Christmas !

こんにちは。

12月17日に雪が降り、4cm積りました。この付近は歩道にまだ雪が残っているのに、翌々日(19日)に都心に出かけたら、跡形もなく、標高差(90m)かと思いました。ワシントンも大雪とか。

部屋から庭の雪景色

天気図では雪は北東から移動してくるようです。本日、またまた、夕方から雪、バスはのろのろ運転、途中までの運行に変更とアナウンスがあり。全然バスが動かなくってから乗り込んできた40代の男性がサンドイッチを食べ終えたら、ターミネイト(終点)のアナウンス、地下鉄で帰宅しました。

先々週(12/10)に1学期の成績を受け取り、冬休み!と喜んでいたら、学校からの1月11日の2学期初日に次のプロジェクトの調査を済ませて、計画表と、習作を6点持ってくるように、4週間たっぷり時間があるでしょと一斉メールが届きました。今日はナショナル・ギャラリーの模写に行きました。

12月11日に日本人5人(8人の予定が既に2人帰省、1人は登校日)がホームステイ先に集合して、1学期のおつかれ鍋料理を楽しみました。お料理上手な友達がお米コーナーに行ったので、マズエルヒルのいつも行くスーパーに寿司用コーナー(寿司用米、酢、海苔、SUSHI GINGER:ガリ)があるのを初めて知りました。

クリスマス商戦もにぎやか、街中にもサンタの赤い帽子をかぶって歩いている人を見かけます。しかしながら、我がホームステイ先はジューイッシなの でクリスマスのお祝いはしないそうです。子供達はクリスマスの歌を歌ったり、学校でクリスマスの劇に参加しています。こちらのお宅でも子供達の写っている 劇のDVDとカレンダーを購入しています。ユダヤ教のハヌカ(Hanukkah)を12月12日から19日をお祝いしていました。

Happy Christmas!


オクスフォード・ストリートのクリスマス・イルミネーション

リージェント・ストリートのクリスマス・イルミネーション

ピカデリィー・サーカス。
中心に見えるのはエロス像で透明ドームで包まれてライト・アップされてます。

学校のスタジオの一部。
1学期末のアサスメントの作品の展示してます。
1人1.5mほどのはばです、大きな作品の人は5m幅を使用している学生もいます。

投稿者 unicon : 12:44

~フォト・レポート~ File.3 相川光子さん④

こんにちは。
昨日で夏時間がおわり、時計が1時間遅くなりました。

8/30に寮を退去、2週間安宿(£16で朝夕飯付き)、9/13にホームステイ先に引越し。9月末までネットが使えず、報告をお休みしました。

ホームステイ先は4人家族でご主人、奥さま、長女7歳、長男4歳。部屋は寮の時の3倍の広さ、ベットはWサイズで落っこちる心配がなく快適(寮の時は椅子を横に置いて危機回避作戦を展開してました)。地区は北の方の郊外です。家から5分位に広い運動場、ゴフルコースや公園があります。



アレキサンドラ・バークの家から近い入り口、道路の両側に鹿の放牧場があり。

お休みの日は家族連れがたくさん来て、眺めています。

アレキサンドラ・パレス。
なかは広いホールでさまざまの催物の会場に使用されています。
アイススケート場も敷設されています。

アレキサンドラ・バークの鹿群。


学校は9/21から授業が始まりました。2回2階バスに乗って、40分くらいですが、アレキサンドラ・バークを通りぬけて40分程歩いてからバスを利用しています。1クラス約50人で外国人が多いです。話をしたことがあるかぎりで、ブラジル、スエーデン、リトアニア、ベルギー、スペイン、ブルガリア、ロシアなどです。中国、韓国日本も多いです。1学年2クラスです。先生は日替わりで、2人です。ファンデーション担当の先生は14人で、日本人の先生が2人いらっしゃいます。

月曜:ドローイング(鉛筆、木炭で静物、裸婦裸夫の描写)、または美術館での模写(鉛筆)、火・木曜:立体物作成、油絵、金曜:レクチャー、水曜は自主学習が週刊日程です。

留学生のための英語クラスの先生の話はわかるのに、先生やクラスの子が話していることがほとんどわからない状態です。この人たちはまったく別の言語を話しているのではという気分になります。

授業前は配布資料の記載に従い、次の日制作するものを考えスケッチ、リストにあるアーティストについて調べる。授業後は今日の感想、先生から言われてこと、みんなが言ったこと、立体の日は写真をプリントして、スケッチブックに記録する(リフレクティブ・ログと呼び、学期末の成課対象物)と1週間があっという間に過ぎていきます。英語の授業の課題もあります。

10/19、明日の授業の担当の先生がわからず、学生達が質問したところ、教室の壁に掲示してある「ここにあるでしょ」と白いA1用紙(前日作成物の写真撮影の背景のため壁に貼った)を持ち上げて、またその紙で掲示物を覆った。



彫刻室での粘土で立体の作成授業。

銀行口座の住所変更したところ、9月末の報告書(通帳がなく、毎月一定の日に1月の履歴を郵送してくる)が奥さん名義になって到着した。c/o(様方)の欠落だけでなく、口座名義人の名前まで欠落していた。奥さんはだれかが自分の名前を勝手に使用して口座を開いと銀行に電話をしていたが、どうも、ミツコのらしいと次に日に気付いた様子。馬のマークの銀行に出向いて住所を訂正してもらい、文句を言ったが、銀行員は訂正したよと言うだけ。

なにがあっても、不思議でないのがいいとろでしょうか????

スーパーで39ペンスの水を購入時、1ペンスたりないので、10ポンド札をだしたら、釣銭の5ポンド札がないから38ペンスでいいと言われた。

おまけ。
お友達のお姉さまが4月からエクアドルに滞在。まったく同じ月に日本をはなれているので情報交換をお願いしました。途中を省略させていただきましたが、服装はロンドンも似ています。
”首都キトは、アンデス山脈のふもと近く、標高は2850m。酸欠気味で、身体が慣れるのに一週間近くかかります。
赤 道直下の国で、乾季と雨季(10月から3月位まで)があり、太陽の日照時間が極端に少なくなり、気温が上がらないので、「冬」と称しています。 気温は10度から 25度の範囲で一年中推移。 街の洋服売り場は、一年中冬物(キルティングや羽毛のジャケットなど)と夏物(袖なしのTシャツなど)が 混在して売られていますので、季節感は殆どありませんね。 同じように街を歩いている人も袖なしの人もいれば、厚めのジャケットを着ている人もいます。 なかなか 面白い雰囲気ですよ。”


投稿者 unicon : 12:03

2009年12月22日

File13.古武家賢太郎さん

★☆★売れてしまいました☆★☆
~”GIFT”展で何が起こった?~
Mr Kobuke(2009年チェルシー卒)をはじめ多くのチェルシー卒業生が参加するグループ展がロンドンでオープンしています。Mr Kobukeのお招きを受けて会場に赴いたユニコン記者が目にしたものは・・・?


この秋にChelsea CollegeでMA Fine Artを卒業した古武家賢太郎さんが、東ロンドンのギャラリーにてGiftというグループ展に出展しています。参加アーティストの10人の中にはChelseaの卒業生が多数いるとのこと。キュレーターがChelseaに縁の深い人物で、卒展を見に来てこれはと思ったアーティストに声をかけていたようだ、という裏話もちらり。やはり出身校のネットワークというのはどこの業界でも強い模様。

ちなみに、今回出展されている古武家さんの作品は既に売約済み。おいくら万円(死語)なのかは「ヒ・ミ・ツ」・・・ってことはかなりの額?想像が膨らみます。

クリスマスシーズンにちなみ、「贈ること」やその意味に焦点をあてたこの展覧会のオープニングは、実はギャラリー自体のオープニングも兼ねていたとのこと。それもあってか、新しいギャラリーの門出にふさわしいフレッシュな若手の作品で構成された展覧会になっていました。このあたりには今雨後の筍のように新しいギャラリーができていますが、同時に実力のないギャラリーはすぐに消えていかざるを得ない激戦区でもあります。そんな中、今回の展覧会は・・・

見てください、この写真。一目見たスタッフが「何これ、火事現場?」とコメントしたほどの野次馬、いや混雑ぶり。何の写真だか全くわかりませんね、皆さんごめんなさい。「どんな感じだか写真撮ってきてホームページに乗っけよう」と勇んでカメラ片手に出かけたものの、行ってみるとギャラリーの中の様子の写真が一切撮れないほどとにかく激混み!!地図を片手にギャラリーへ向かう道すがら、寒い日&他に何もない地域にも関わらずギャラリーの外にまで人があふれていて、遠くからでも「お、あそこだな」とすぐにわかったほど。
そして中に入ろうとしてみてまたびっくり、とにかく人・人・人で入れない!


なんとか中に入っても、これまた人・人・人で作品が見えない・・・・・
とにかくまずはこの盛況ぶりだけでも撮っておくか、と撮影。(ちなみに、写真に写っている白い椅子の輪は作品です。)「オープニング」というものにまだ行ったことのない皆さんにその雰囲気をお伝えできれば、と思って撮ってきました。・・・いえ、決して作品が全く見えないことに対する言い訳ではありません(!)
それにしても、ロンドンの大手ギャラリーのオープニングに行くとどこもこんな感じで「作品鑑賞はどこへやら?」という状態になっていますが、新しいギャラリーでこれだけの人を動員するというのはなかなかのものです。

来場者に振舞われているワインにすらすごい行列。日本人ならば、よほど「タダ酒」にこだわる人でもない限りもらっとこうという気も失せるくらい長~い列でした。そこは外人勢、何のそのという顔でひたすら並び続けて列はちっとも短くならず。

さすがにこのままでは帰れん、と何とか古武家さんの作品の前まで泳いで行き、人の波に流されそうになりながらその場にふんばって無理やりワンショット。これが「ヒ・ミ・ツ」のお値段がついた今回の出展作品。これまでの古武家さんの作品に、何やらシュール&グロテスクな要素が加わっています。「何があったんですか、この1年で(笑)」と問うと、「へへへ・・・」というお答えが・・・。深い?


近隣のギャラリーも日にちをあわせてイベントを行っていましたが、ここまでの混雑ぶりは見られなかったことを鑑みると、新生ギャラリーのスタートは上々と言えるのでは?ぐっと寒くなりなしたが、12月24日までの期間中、時間のある方は暖かいコートを着てぜひお出かけください。


開催情報
Gift
2009年12月24日まで
10 Vycer Street Gallery
10 Vycer Street
London E2 9DG
火~土 11時~18時
http://www.10vynerstreet.com/

投稿者 unicon : 14:47

2009年11月09日

~フォト・レポート~ File.3 相川光子さん③

みなさま


日暮れが早くなって、20:30には暗くなります。

先日から大学生の就業問題が報道されています、今はBBCのニュースに大学生が登場して意見を話していました。ちなみに18~24歳のニート(neets)は233,000(イギリスの人口61,565,000(2008)Wikipedia)

外国人の学生はVISAが問題です。クラスの人(日本人)が学校の同一のVISA Letterを提出しながら、1人は2010年8月、1人は2009年9月までの滞在許可となりました。日本に帰国の人達も同一のVISA Letterで却下された人と、2010年8月のVISA取得の人がいます。天気とバスと同様、わけのわからない国です。

天気予報と無関係にいつ雨が降るかわかりません、今週は晴天つづきですが。

バスは乗っていると、行き先変更(途中駅まで)、順路変更(diversion)、ここで終点(terminate here)が頻繁です。

一方、保健の業務は律儀です。GP(general practitioner一般開業医)の電話番号が携帯に送信される、60歳の一斉検診のNHS Bowel cance Screening Programme(国民医療保健サービスの腸ガンの検査=自分のデータを返送する)の書類が送られきました。

来月は引越しするので、近くの公園に行ってみなくてはと8月15日ビクトリア・パーク(Victoria Park)に出むきました。
大きさはハイド・パークのおよそ3分の1位。西側の池には噴水があり、そのほかに2池あり。サッカーの練習、試合、坊やがおとうさんとクリケットしているのを見かけました。ピクニックのお譲さんがパンをばらまいていると、鳩に交じってリスもお食事に参加。パルーンをあげている人たちもいました。

この公園への道の途中に運河(canel)があり、水門を開いて水位を下げて移動するようすが見られました。


投稿者 unicon : 15:52

2009年10月29日

~フォト・レポート~ File.3 相川光子さん②

こんにちは。

The Open Championship(第138回全英オープンゴルフ)のプレイオフをパソコンで見ました(日本は朝の4時)。59歳のワトソンにシンクが勝ちました。”Stewart Cink wins his first major by beating 59-year-old Tom Watson in a play-off at the Open at Turnberry.” 7月16日は石川遼君の1番のティショットをパソコンで見ました。ウッズをオーバードライブしてました、何ホール目かでテレビが日本のカメラが26人いると言ってました。











イースト ロンドン モスク(East London Mosque)です。
寮とは道路の反対側なのでいつもはこの前を通過しません。
先日、ひとつ手前のバス停から乗車しようと、この前を通ったら、入り口が男性用(写真左)、女性用(写真右)と別々なのが判明したので、写真を写しました。



Ornamental Canalです。 日曜になると自転車が大集団で道路を走りぬけています。 タワーブリッジから 1kmほど、下流のほうの 運河です。 運河沿いを快適に走ってくると、橋下を通りぬけて道路に上ってくるルートです。 サイクリングのガイドに観光局ではロンドンを14区分した地図が配布しています。 そのほかウエブのサイト http://www.bike99.com/12.html もあります。


テームズ側沿いの散歩路です。 右手はマンションです。 こんな所のベランダで夕涼みにビールを飲めたらいいですね。 ついでに花火大会なんかあったらもっといいのにと思いつつ、写真奥に見えるタワーブリッジまで水を飲みならが歩きました。

投稿者 unicon : 15:00

File.3 相川光子さん 「なぜアート?なぜ留学?」

ファウンデーション・コースのクラスメイト(18歳)に「あのさミツコ、失礼な質問してもいい?キミって何歳?!」とおっかなびっくり聞かれるトシになって、ゼロからのアート留学に踏み出した相川さん。そもそもどうして「アート」だったのでしょう?そして、どうして「海外」だったのでしょうか?このあたりの疑問を、単刀直入に相川さんにぶつけてみました。


会社を引退したらアート、というのは、ずっと思ってらしたんですか?

「いえ、そういうわけじゃないんですよ。もちろん絵を描くのはずっと好きでしたけど、20代の頃に油絵のサークルに入ったりね。でも、それももうウン十年まえの話で、ずーっと何もやってなかったんです。それが、5~6年前かな、小さな新聞広告で、400字詰め原稿用紙5枚に子供向けのお話を書いた作品を募集していて。当時私は犬を飼い始めたばかりだったので、その犬のことをお話にしてみようと思い立って書いたんです。すると、絵をつけたらおもしろいんじゃないかしら、というアイデアが湧いてね。絵本なんて素敵じゃない?と。で、とりあえず描いてみたんですけど、ぜ~んぜんお話にならないの、下手で!で、こりゃだめだ、ってことでちゃんと絵の勉強をしたいなぁと思ったのがそもそものきっかけです。それで、どうせやるんならちゃんとやりたい、と思って、じゃあ学校に行こうかなと。」


なるほど。しかし、学校に行ってまた一から全部を始める、というのは相当な決意のような気がしますが。

「そうですね。私もやっぱり昔は歳を取ったら人生終わり、みたいに思っていたんですよ。それが、これもまた新聞かどこかで、おばあさんが孫に将来の夢を聞いたら、逆に「おばあちゃんの将来の夢はなに?」と聞き返された、というのを読んで、ははぁー、と思ったんです。普通聞かないでしょ、年寄りにそんなこと。でも考えてみれば、確かに歳を取ったからといって将来も夢もないと思うのはおかしいな、と、そう気づいたわけです。なるほどー、と思いましたね。それで、定年まであと3年なら高校1年生と同状況。高校生だったら卒業後の進路を決めていなければ親とかから非難されるのに、年寄りだからと自分勝手ではいけない、3年間に次の進路に向けて準備しなければと、考えたときに今が60で、今の平均寿命からすればあと少なくとも20年は生きるわけだよね、と。それを考えたときに、ああ、まだまだあるじゃん、だったらまだ新しいことをはじめてもイケるんじゃないか、と思ったんです。私がどこかの学校に入るということは、その席を取れるはずだったもう一人の人を追い出しちゃうことになるわけです。でも、20年あれば某かのことはできるわけだし、だったらそれくらいのことしちゃってもいいのかな、と思ったのです。世の中、金さん銀さんみたいに100歳になってから活躍する人だっているし、私もまだまだこれからだよね、なんて思って。それに、私「学校」っていう場所がどうも好きみたいなんですよ。社会人時代も、何かしら学校や勉学の場に縁があって、やはりこういう接点はずっと持っていたいな、と考えた、というのもあります。そうこう考えているうちに、職場の女の子にブリカンをすすめられて、英語コースに通い始め・・・そして留学フェアでユニコンの方々にお会いしたわけです。それで、行く前に少し準備をしておこうと、日本の美術大学の通信講座をとってみたりもしましたし、そこからだんだんと計画が具体的になってきました。」


そうだったんですね。それにしても、どうして海外に出ようと思われたんですか?
例えば、通信教育を受講なさっていた国内の大学に進学するとか、そういう可能性はお考えにならなかったのでしょうか?

「うん、それは、海外に住みたいってずっと思っていたんですよ。それはもう単純に。実は一度、26歳くらいのときにロンドンには来ているんです、半年くらい。でも、仕事の関係で長くはいられなかったし、いつか本格的に異国の土地で暮らすことをしてみたいな、と考えていたので、せっかく学校に行くんだったら海外で、と決めたんです。」


海外に興味をもったそもそものきっかけというのは何でしょう?
何か思い当たることはありますか?

「私たちが子供の頃って、ちょうどテレビ放送が始まったばかりで、アメリカからいろいろ入れたりしていたんでしょうね、ディズニーランドがよく流れていたんです。家族連れが楽しそうにしていたり、副大統領のこどもがはしゃいでる、みたいな幸せそうな映像が繰り返し放映されていました。それを見て、小学生の私は「ディズニーランドに行きたい!」と思ったんです。それがたぶん一番最初に海外に興味を持ったきっかけかなぁ。」


なるほど!そんな原体験があったとは・・・。
それで、そのディズニーランド行きの念願は叶ったのですか?!

「ええ、23歳のときに、当時出ていた英語を勉強する若い人のための薄い冊子にあった広告に応募して、アメリカでホームスティと大学研修をするという5週間のプログラムに行きました。これが始めての海外体験でした。日本全国から百数十人という単位で行って、アメリカ中に散らばったんですが、そのときに念願を果たすことができました。わたしのホストファミリーは、メキシコに行くからディズニーランドには連れて行ってあげられないわ、なんて言ってたのですが、別の子がステイしていたご家族が行くというんで、そちらに便乗して行きました。楽しかったですよ。ちなみに、このアメリカ旅行中に円が固定相場制から変動相場制に切り替わり、1ドル360円だったのが308円になり、大ショック!!!なんてのもありましたね。」
 
 
 
 
 
・・・と話を聞けば聞くほど興味深いエピソードが出てきて、「そういう経緯があって今このロンドンで学生として生活されているのか」と、なんだか感動を覚えたユニコンでした。
日記、楽しみにしているので今度もよろしくお願いします、というと、「そうなんですよ、もう忙しくて。今月はそれどころじゃなかったから・・・!また時間を作って書けるようにしたいと思ってますから。」と楽しみなお返事をいただきました。今後の活動に乞うご期待です。

投稿者 unicon : 12:38

2009年10月09日

~フォト・レポート~ File.3 相川光子さん①

日本へ from 光子

今年(2009年)春、CSMオリエンテーション・コースに参加するため渡英してきた相川光子さん。この9月からはCSMのByam ShawキャンパスにてFine Art Foundationをスタートしたばかりです。


・・・とここまではよくある話ですが、ここにたどり着くまでの相川さんの経歴はちょっとユニーク。実は彼女は就業経験40年を持つ、ほとんどの皆さんにとって人生のセンパイにあたる人なのです。今回の留学は「さて、これからは今までやりたかったことを思う存分やるぞ」の第一歩、ゼロからの再スタートだそうです。普通の人にとってはゴールになる「定年」を別のスタート地点にするとは、なんともカッコいいと思いませんか?


ここでは、彼女が日本の友人・知人に宛てて出しているメール日記定期便を皆さんにもおすそ分けしてもらえることになりました。写真もたっぷり入っていて、ロンドンの雰囲気がよく伝わります。ハタチやそこらの学生たちから「光子さん、お母さんみたいやねんな、ホント癒されるんっすよ。ハグしたくなるんすわぁ・・・って迷惑かぁ?」「私も定年したとき光子さんみたいなチャレンジができる人生にしたい」と慕われながら目下ロンドン生活をエンジョイ中の彼女のアクティブな日常をちょっとだけお見せします。まずは、夏に発送された第一通目から。「不定期な定期便」が届く都度のアップになりますのでお楽しみに。

投稿者 unicon : 14:33

2009年10月06日

I believe that Fashion change the world【Exhibition Closing ~村上明子さん~】

皆さまお久しぶりでございます!

ロンドンはすっかり秋になりましたね!
冷え性の私は夜中寒くて起きます(涙)。
周りにも風邪ひいた~と言っている人が結構増えてきているので、最近は帰宅後うがい手洗いするように心がけています!
ここロンドンではマスクできないので(テロリスト扱いされちゃうから)。

さてさて、前回この場を借りて告知させて頂きました、私のエキシビジョン「10GARMENTS」が、10月の10日にCLOSING PARTYを催します。
OPENINGを逃してしまい、さらにいつ行けばいいかわからなかった方は、これがラストチャンスです!もし不明な点がございましたら、こちらにメール下さい。
tif_venus@yahoo.co.jp


このエキシビジョンは先月9月8日にOPENし、OPENINGの日には、多くの方にお越し頂きました。
この展示会に向けての期間中も、いろいろな気持ちになりました。自分でスカウトしたモデルが、私の作品に袖を通した時に嬉しすぎて絶句したり、仲間と喧嘩して泣いたり怒ったり、何かに挑戦する時っていつも色々な気持ちになって、心臓が浮いてる感覚というか、これがクリエーターとして始めの一歩を踏み出した感覚なのかなと思います。
そして、ロンドンに来て約1年半も満たないうちに、こうやってエキシビジョンを開く事が出来たのは、留学するチャンスを与えて下さった東京モード学園や、一人娘を快く送り出してくれた母、今回場所を提供してくれたTHE CORRIDORの皆さんを始め多くの方のお陰です。
私は本当に幸せ者です。
それから今回、Vikrant氏 (建築家)に動画を作ってもらいました。
よければご覧になって下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=X8noZ7bmEJM
又、MYSPACEでいくつか私の作品が見れます!
http://www.myspace.com/akikoinette_queenof_japan

私は今月の半ばにロンドンを離れ、東京に引っ越してしまいますが、今後もエキシビジョンもしくはSHOWなどで自身のブランドは続けていきます。次回は、東京で何かやろうと計画中です。(次はレディースやってみようかな。)
そして、BANDでも活躍しますよ!11月の頭からツアーに参加します!日時等の詳細はMY SPACEでCHECKしてくださいね!
http://www.myspace.com/plasticzooms

投稿者 unicon : 12:30

2009年07月16日

~フォト・レポート~ File.2 村上明子さん②

LCF卒業生が所属する日本のロックバンド
「PLASTICZOOMS」アルバム発売!

村上明子さん

LCF(London College of Fashion)のDiploma in Handcraft Tailoringコースを09年6月に卒業したばかりの村上明子さん。9月にファッションのエキシビションを控え、現在ロンドン中を走り回っていますが、実はファッションだけでなく音楽でも活躍中。日本の6人組ゴス・パンクロックバンド「PLASTICZOOMS」のメンバー(ボーカル兼シンセサイザー担当)でもあるのです。このバンドは多数の人が自分の音源を公開するインターネットサイトMySpaceで海外の音楽関係者に見出され、アルバムリリース前から話題になっていた注目株です。そんな彼女たちがいよいよアルバムを発表することになり、明子さんから告知をもらいました。発売日はまさに今日、09年7月15日!レコード店でチェックしてください。
以下、明子さん(aka TIF)からのメッセージです。


私が所属する日本のロックBAND「PLASTICZOOMS」が7月15日にアルバム「CHARM」発売します!!(タワーレコードでは前日14日から並びます!)
いえーーーい!
このアルバムはオリジナル曲とREMIX曲で構成されており、REMIXをしてくれた5組のアーティストさんの中で4組がロンドンのインディーシーンで活躍中の方々。私がリスペクトするBAND、SELFISH CUNTも今回REMIXに参加してくれています!

YAHOO!ミュージックでも紹介されています!詳しくはこちらをCHECKしてみてください^^
http://music.yahoo.co.jp/music_news/d/20090708-00000001-mysp-musi
? PLASTICZOOMSのMYSPACEで数曲聴けますよ^^?
http://www.myspace.com/plasticzooms
実は今、私がロンドンで勉強中なので、BAND自体は私抜きで活動しています。なので、今頃開かれているであろうリリースPARTYにも行けずちょっと寂しいのですが、今年の10月に私は帰国し、ファッションと並行してしっかりBANDもやるつもりなので、その後は120%のPLASTICZOOMSで東京を中心に全国のライブハウスを黒く塗り潰したいと思います!今はまだ未定ですが、近い将来、ロンドンにもツアーで来る予定ですよ!ちなみにBAND内での私のアーティスト名はTIFです?
 皆さん、応援よろしくお願いします!!

明子さんのファッション&ロンドンライフ連載記事、「AKIKOのFASHIONらいふ」はこちら

投稿者 unicon : 14:16

2009年07月14日

~フォト・レポート~ File.2 村上明子さん①

AKIKOのFASHIONらいふ
-I ? ろんどん、ときどき xx-


LCFを卒業ほやほや、現在マイ作品のエキシビションを企画中の明子さんが、コースのこと、ロンドン生活のこと、あれこれぶっちゃけ!
で、実際のとこどうなのよ、ロンドンって、ファッションって?





こんにちは!村上明子です。先月末にLCF(London College of Fashion)のDiploma in Hand Craft Tailoringを卒業したばかりのファッション学生です。今は友人とファッションのエキシビションを企画している最中で、9月のロンドン・コレにあわせたLondon Fashion Week中に公開できるように準備しています。このエキシビションについても今すぐここでご紹介したいんですが、「お漏らし厳禁!」情報公開が禁止なのでまだ詳細をお伝えできないのが残念です。発表は9月を待つことにして、それまでの間はコースのこと、ロンドンライフのことをお届けしますね!


ABC Diploma Handcraft Tailoring

まずは、私の学んだコースの様子を写真つきでレポートします!

先生が作り方のお手本を見せているところ。私のコースは、テーラーの技術を学ぶコースなので、先生の技術を盗むのみ。日本と違ってプリントはほとんど配られないので、とにかく先生が情報源。
先生がお手本を見せている時は、クラス全員が集中してカメラを回したり、メモしたりして、かなり意欲的!みんな必死!



私が授業で作ったとってもPINKYなトラウザーズ(ズボンのこと、イギリスではトラウザーズっていいます)。


これもビスポーク式なのでミシンより手縫いがほとんど。そしてかなり面倒な仕組み。ちなみにビスポーク式というのは、既製品と違って、一人ひとりのお客さんの身体にあわせて一から型紙を仕立てて縫いあげるやり方のこと。「特注」というとわかりやすいかな?
実を言うと、これを作っている時は地獄でした。私のクラスにはテーラーを教える先生が二人いるのですが、優秀な方の先生アンが腰の手術で2週間程お休みし、もう一人のひょうきんな先生アントニーが全ての授業を任されていました。私はこの時クラスで一番進むのが早かったのでよくアントニーに作り方を訊いていたのですが、そんなアントニーは時々作り方を思い出せない顔をして勘で答えます(笑)。私はこの勘で何度も失敗をする羽目になったので、このトラウザーズは苦い思い出なのです。それ以来、アントニーの言う事には半信半疑で聞いていましたね。でも。こんな適当に教えられるのにも関わらず、クラス誰一人としてアントニーを見放さなかった。何故なのでしょう?それは、いつも元気で、ひょうきんで、口が上手くて、作り方を尋ねると喜んで教えてくれる、そんなアントニーの人の良さ、キャラクターがカバーしていたのだと私は思います。


明子さんが「TIF」という名前で活動中のバンド
「PLASTICZOOMS」のアルバムが発売!

こちらでチェックしてね

投稿者 unicon : 10:20

2009年04月30日

File11.榛葉あすみさん

セントマ発、ロンドン・ブログはじめました!



榛葉さん(オリエンテーション・コースにて)


Central Saint Martins(セント・マーチンズ、CSM)のオリエンテーションを終了し、現在セント・ジャイルズ英語学校に通いながら9月のファウンデーション開始を待つ榛葉あすみさんが、ロンドン生活紹介ブログ「しんばあすみ London Life」をオープンしました。

ページはまだ開設したばかりですが、アフタヌーン・ティー体験にはじまり、オリエンテーション・コースの作品紹介も見ることができます。榛葉さんの夢はずばり、「有名になること」-それも、「ギョーカイだけで有名な“なんとかのプロ”とかじゃなくて」(本人談)、IKKOさんのような「日本全国に知れ渡るお茶の間の有名人」が目標だそう。やる気がない、内向き、無関心などと言われがちな今どきの若者の中にあって、ストレートに「有名になりたい!」と宣言するあすみさんは頼もしい存在です。当面は今後のブログの展開を楽しみに、有名人としての榛葉さんの活躍を見られる日を待ちたいと思います。皆さんも「あすみブログ」、ぜひ覗いてみてくださいね。
オリエンテーションの教室の様子


しんばあすみ London Lifeはこちら:http://ameblo.jp/life-london/

<写真解説(上から)>
1.榛葉さん(オリエンテーション・コースにて)
2.オリエンテーションの教室の様子

投稿者 unicon : 16:18

2009年02月17日

File10.川崎智子さん

Chelsea卒業生の作品が図書館に貯蔵されました

チェルシー図書館に貯蔵された川崎さんの“毎日の笑いの本”『Laughter in Everyday Situations』昨秋2008年11月にChelsea College Of Art and Design(Chelsea、チェルシー・カレッジ)MA Graphic Design Communicationを卒業した川崎智子さんの製作した本がチェルシー・カレッジの図書館に貯蔵されました。
「本当に楽しかったんですよ、私。11ヶ月ほんとに充実してあっという間でした。」といって卒業の報告にきてくれた川崎さんに、作品のこと、コースのこと、ロンドンでの留学生活のことを聞きました。
 
日本の芸術大学を卒業後、「英語が話せるようになりたいし、ヨーロッパには好きなアーティストがたくさんいるから」と留学を決意した川崎さん。もともとはユニコン東京事務所での面接でセント・マーチンズ(CSM)ファウンデーションの入学許可をもらって渡英しましたが、渡英後紆余曲折を経て、結局ファウンデーションではなく同じCSMのGraphic Portfolioコースへ進学しました。1タームGraphic Portfolioを受講したあとは、「せっかく日本で大学出てきたし、こうなったら大学院に行きたい」という気持ちが高まり、そのためにまず英語をきっちり勉強することにしてロンドンの英語学校へ入学しなおしました。また、同時期に花屋さんでのバイトを始め、これを会話の練習や友人作り、英国人・ヨーロッパ人の花の好みや色彩感覚などを学ぶことに役立てました。お店で使うクリスマスやバレンタイン用のグラフィック・デザインを担当させてもらうなどバイトを作品作りにも活かして大学院に出願、合格して晴れてチェルシーに入学したのは2007年秋でした。

本の中身「コースは17人、いろんな国からいろんなバックグラウンドの人が来てました。もともと経済学者だった人、他分野のデザイナー経験者、ライター出身の人など、グラフィックだけに限らない背景の人が集まってとても刺激的でした。チューターたちも、若いのにとってもセンスがいい30代の金髪女性コース・ダイレクターのほかに、彼女のRCA(英国王立美術院)時代の仲間が3人ついて、常に一つに限定されないコメントやアドバイスを得ることができました。また、この先生たちのコネが広いので、“こういう人が好き”とデザイナーやアーティストの名前を挙げると、“あぁ、じゃあ次のレクチャーに呼んであげるわね”と軽~く言って彼らをゲストとして呼んでくれる、なんてこともたくさんありました。その他にも、有名アーティストによる一日ワークショップも4回あったし、こんなにいろんな人に来てもらっていいの?!と思うくらいたくさんのアーティストやデザイナーから刺激を受けることができました。」

9月のwork in progress showのときのバナーとスライド・ショー
「チェルシーでは横のつながりも強くて、一度、私たち(グラフィック)とインテリアとキュレーションの3コースの大学院生たちが合同で架空のエキシビションをデザインする、というプロジェクトもありました。各チーム6~7人でやったんですけど、これは「もうコラボってやりたくないカモ・・・」と思うくらい大変でした(笑)。でも、実際に働き始めたらこういうことをするんだ、というのが体験できてよかったと思います。」

「英語が弱いこともあって、はじめのうち先生は私が何をやりたいのかわかってくれてなかったみたいだけど、最後のほうではかなり理解を示して褒めてくれるようになりました。最後に製作した“毎日の笑いの本”『Laughter in Everyday Situations』はコース・ダイレクターに気に入られて、チェルシーの図書館に貯蔵されました。」

Repetitive Chairとロシアンドール「ショーは9月と11月の2回やりました。9月はwork in progress showといって途中発表のようなもの、11月はprofessional showといういわゆる卒展です。9月のときには、一人一枚ずつ三メートルのバナー(自分の名前や作品の説明などをわかりやすく記載したもの)をデザインして、そのほか今時分たちが作っているものを途中展示しました。私の場合は“笑い”について研究していたので、バナーには心理学の本の中でみつけたフレーズの引用なども加えました。そして、その隣に自分が面白いと思った毎日の情景を心理学の理論に基づき区別わけしてスライド・ショーにしてみました。その理論のなかのひとつ「“繰り返す“ものは笑える」を使って、Repetitive Chair(繰り返しの椅子)を作って、それと一緒に人間のサイズなどを遊んでみました。さらに、このRepetitive Chairの上には、みんなに繰り返しのアイデアをよく理解してもらえるようにロシアンドールを置きました。」

11月のprofessional showの風景「9月のショーが終わると論文の締め切りがあり、そのあとすぐ11月にprofessional show(卒展)がありました。9月のショーで毎日の笑いのスライド・ショーが好評だったので、それにエッセイを加えてA3サイズの本にしました。これがさっきお話した毎日の笑いの本『Laughter in Everyday Situations』です。あと、毎日の笑いから得たものをヒントに、いろいろな家具を道で拾ったものを使って作りました。このプロジェクトには、London Object Trouveという名前をつけました。これも一冊の本にまとめて展示しました。この写真で、手前にある家具は“日々の笑い”で得たもので作った家具です。たとえばこの椅子にはInversion Chairという名前をつけました。これは「逆さになっているものは笑える」という心理学の法則に従って作ったものです。コーヒーテーブルの上に置いてあるのがLondon Object Trouveの本です。」
 
 
 
川崎さんの作品の写真を見て、思わず「くすっ」と笑った方も多いのではないでしょうか?かくいう私もその一人で、「なるほど、これが“笑いの研究”か!」と膝をたたきました。川崎さんから「こういうものを作ってる」という話だけを聞いていた製作過程当時は「そうか。ウーン、わかるような、わからないような・・・」と漠然と考えていましたが、やはりアート&デザインは「百聞は一見に如かず」、作品を見たらすぐに川崎さんの研究してきたことと製作意図がわかりました。こういう一見なにげなく見える「笑い」について、心理学の本なども使って徹底的にアカデミックなリサーチをし、さらにビジュアルな作品にしたのですからすごいですね。
 


Repetitive Chairs  Repetitive Chairs  Repetitive Chairs

 
毎日の笑いの本“にも入っている、Repetitive Chairをつくるきっかけになった映像
「英語のサポートもとてもしっかりしていて、不安だった語学面もなんとかできました。私は入学時に皆で受けたテストでDyslexiaと判断されたのですが、チェルシーにはDyslexia学生をサポートするための専門スタッフが常駐していて、図書館でのリサーチなどでかなりヘルプしてくれました。一対一で毎週ついてくれて、アートの知識も豊富な人でした。他にも、留学生の英語のサポートをしてくれる人もいて、最後の数ヶ月は週に一度チェルシーに来てエッセイを見てくれました。この人はUAL(ロンドン芸大)本部のビルに常駐しているので、この週一の時間以外にも、必要なときにオフィスを訪ねて見てもらうことができるようになっていました。」

Dyslexiaというのは、知的能力・学習能力の脳内プロセスに全く異常がないにもかかわらず書かれた文字が読めない、読めても意味が理解できないなど、「“文字”と“意味”単独ではそれぞれ理解できるのに、その二つをつなげることができない」現象のことをいいます。「日本語使用においては現れない」という説もあり、英語圏に留学してはじめてDyslexiaであることが分かる人がいるなど、日本国内ではなじみのない現象ですが、欧米ではひろく一般的に認知されています。とくに英語圏では10人にひとりはDyslexicであるという統計もあるほどで、それゆえ教育の場におけるDyslexia対策もすすんでいます。またDyslexiaの人というのは映像・立体の認識能力が優れているといわれ、工学や芸術分野で優れた才能を発揮する人が多いため、芸術大学の学生間では自然とDyslexiaの割合が高くなります。そのため、ロンドン芸大でも専門のサポート体制が行き届いているのでしょう。

Inversion Chair「大学生活はとても充実していて、本当にチェルシーのMAに行ってよかったと思います。」という川崎さんに、留学して変わったところはありますか?と聞くと、「予定をしっかりたてるようになったことと、はっきりものを言うようになったところです。それに、人の作品を見て単に“カワイイ”などの抽象的な意見でなく“ここがいい、悪い”など、冷静に客観的に意見が言えるようになったことですね。」という答えが返ってきました。今後の予定はまだ未定とのことですが、デザイナーとして活躍する川崎さんの姿が今から楽しみです。

 
 
 
  
<写真解説(上から)>
1. チェルシー図書館に貯蔵された川崎さんの“毎日の笑いの本”『Laughter in Everyday Situations』
2. 本の中身
3. 9月のwork in progress showのときのバナーとスライド・ショー
4. Repetitive Chairとロシアンドール
5. 11月のprofessional showの風景
6~8.Repetitive Chairs
9.“毎日の笑いの本“にも入っている、Repetitive Chairをつくるきっかけになった映像
10.Inversion Chair

投稿者 unicon : 12:36

2009年01月30日

File9.高橋佳子さん

Chelsea卒業生がロンドンのアート・プロジェクトPropeller Islandに参加中

製作中の高橋さんと窓の外から興味深そうに覗く子どもたち2008年にChelsea College Of Art and Design(Chelsea、チェルシー・カレッジ)MA Fine Artを卒業した高橋佳子さんが、チェルシーの仲間十数名とともに一ヶ月間のArtist in Residenceプログラム「Propeller Island」に参加しています。西ロンドンのKensington地区で行われており、期間中は誰でも自由に見に行くことができます。2009年1月29日に始まり、最終日は2月1日(日)です。今日からの最後の4日間は各種イベントやワークショップが開催されますので、ロンドンにいる方はこの週末ぜひ足を運んでください。

Propeller Islandという小説を元にしたこの一ヶ月間のアート・プロジェクトには、約18名のアーティストが参加しています。「ある特定の場所に滞在しながら作品の制作をする」という、「Artist in Residence」という形のものです。期間内には複数の展示が行われていて、最後の4日間には展示だけでなく様々なイベントやワークショップなどが行われます。
Propeller Island現場の模様
 
このプロジェクトはThe Brompton Design Districtという機関によってサポートされています。彼らの所有する空き家を若いアーティストの展覧会やアート・プロジェクトを行う場所として貸し出し、地域振興とアーティスト育成を同時に行っているのです。
 
高橋さんに、このプロジェクトに参加した理由と、皆さんへのメッセージを聞いてみました。
 
 
仲間のアーティストと相談中の風景・1「わたしがこのプロジェクトに参加したのは、一つにはこのレジデンス・プロジェクトが自分の作品制作のあり方に合っていたから ー つまりここが個人的な独立・孤立したスタジオではなく、場所、人との関わりが重要な意味を持つスタジオであるからです。また、Chelsea時代のコースメイトがこのプロジェクトの企画・運営をしていたこともきっかけです。」
仲間のアーティストと相談中の風景・2
 
「昨年はMAを無事に卒業することができ、なおかつ今までの大変さを吹き飛ばすような充実した日々を過ごすことができました。今年も、MAのコースメイトたちとこうしてプロジェクトに参加することからスタートし、ますます充実させたいと思っています。スローペースなファインアーティストたちですので、結局このイベントのポストカードなどはできずじまいでしたが(笑)、最後の4日間はたくさんイベントやワークショップを行いますので、ぜひいらしてください。」
 
  
 
Propeller Islandの紹介記事:
http://www.artrabbit.com/venues/venue/1991/propeller_island
プロジェクトのブログ:http://propellerisland.blogspot.com/
<写真解説(上から)>
1.製作中の高橋さんと窓の外から興味深そうに覗く子どもたち
2.Propeller Island現場の模様
3~4.仲間のアーティストと相談中の風景

投稿者 unicon : 10:57

2008年12月08日

File8.照井亮さん

CSM卒業生がAERA Englishの特集に登場

1.jpg

 Central Saint Martins(CSM、セントラル・セント・マーチンズ)卒業生の照井亮さんが、11月23日発売の「AERA English 1月号」内の特集「海外で挑戦する日本人」に取り上げられました。


 照井さんは日本で美大を卒業後、数年のデザイン事務所勤務を経て2005年にユニコンを訪れ、CSMのMA Creative Practice for Narrative Environmentに出願し合格。翌2006年夏に渡英しました。2年間の大学院コースを2008年7月に卒業し、現在はLumsden at Small Back RoomというRetail & Environment(商業空間デザイン)を専門とする英国のデザイン・コンサルタント会社に勤務しています。学生時代にはじめたインターンがきっかけでそのまま就業することになり、現在インターン期間を含め1年半勤務しています。


 現勤務先ではインテリアや空間デザインを担当する照井さんですが、日本の大学での専攻は情報デザインだったそうで、学部時代とは全く畑が違います。そのことについて質問すると「たしかに僕はもともと2D(平面)デザイン出身ですが、東京で勤めていた会社がインテリア、グラフィック、プロダクトなど多岐分野をカバーするいわば“何でも屋”だったので、そこで幅広くいろいろなデザイン分野の仕事を経験しました。そこでもっと大きな視点でデザインというものを見て仕事を全面プロデュースできるようになりたいと思うようになったんです。それが留学を決意したそもそもの始まりで、3D(立体)デザインに転向するためにロンドンに来たんですよ。なので、日本での社会人時代の経験と留学で学んだことがちょうどうまくつながって今に至る、と思ってます。」と語ってくれました。


Final Workの写真


学校での作業風景
 「MAで得た最大の財産は人脈です。コース参加者のほとんどはプロとして何らかの仕事を経験してきた人たちでした。スクリプト・ライターやキュレーターなど、デザイナーだけでなく芸術分野からさまざまなバックグラウンドの人が集まっていました。また、そういう他分野の人たちと一緒にプロジェクトをすすめていくことで、より大きな枠組みの中での”デザイン“というものが分かるようになったことも大きな収穫でした。」という照井さん。現在の会社でのインターンも、コースワークの一環として教授の紹介ではじめたそうで、「教授は各界に広いコネクションを持っている人で、プロジェクトやリサーチをすすめる際にとても役立ちました。ある点で行き詰ると必ずその道の専門家を紹介してくれたおかげで、学校の外にも皆それぞれこの先進んでいきたい方向にマッチした人脈を築くことができました。」とのこと。

Final Presentationの模様 
ところで照井さん、コースでの一番の泣き所はやはり“英語”だったようです。ブリティッシュ・カウンシル東京の英語コースと、ロンドン芸術大学(UAL)がコース開始前の留学生を対象に行う夏の英語予備校を経てMAをスタートした照井さんですが、それでもクラスメイトとのコミュニケーションには苦労したそうです。大学院課程ともなると、“クラスにたった一人の日本人”という状況も決してめずらしくありません。照井さんの場合には幸いにもあと一人日本人学生がいたそうですが、その彼女はBA(学部課程)から上がってきた人。渡英したての照井さんよりはずっと“現場慣れ”していました。こんな環境のため大学院コースの開始当初は勉強の大変さとストレスでげっそり体重の落ちた照井さんでしたが、それでも奮闘していくうちに同級生たちと互いに刺激しあえる関係を築けるようになりました。「英語に自信があるかって言われたら今でもないですよ、全然。大変で!」と謙遜しながらも大学院を無事に卒業し、英国でデザイナーとして勤務しているのですから、努力が確実に実を結んでいるのに違いありません。「卒業制作提出直前の夏場は今考えると本当に地獄でしたね。6時にインターン先の勤務が終わって、それから夜の11時まで開いているUAL本部ビルの学習スペースに篭ってひたすら作業・・・という毎日でした。週末は別のアルバイトもしていましたし。」と追い込み時期を振り返り、「ずっと走ってきたので、今年の冬は日本に里帰りしてのんびりするつもり」と、やっとリラックスできるという喜びをにじませていました。




 「今勤めている会社は、メインの顧客がロンドンの主要美術・博物館という、かなり大きな仕事をしている会社です。なので、そこでもう少しいろいろな経験を積んで実力とハクをつけてから日本に帰って自分のやりたいことを自由にやろうと思っています」と今後の展望を語る照井さん。どのように実現していくのか、今から楽しみです。




 

AERA English: http://publications.asahi.com/ecs/13.shtml

→ 照井さんの登場ページの“立ち読み”はこちらで:http://digimaga.ocn.ne.jp/

Lumsden at Small Back Roomホームページ: http://www.ldp.co.uk





<写真解説(上から)>

1.照井さん

2.Final Workの写真

3.学校での作業風景

4.Final Presentationの模様

投稿者 unicon : 12:47

2008年11月10日

File.7宮川朋与さん

City大学卒業生 London Symphony Orchestraマーケティング部にて勤務中
宮川朋与さん

宮川朋与さん

 City University(シティ大学)卒業生の宮川朋与さんが、London Symphony Orchestra (LSO) のマーケティング・コーディネイターとして勤務しています。宮川さんは2003年にWestminster大学の一年間のコースに参加し、翌2004年シティ大学のMA in Arts Managementへ進みました。大学院の勉強のかたわらLSOでインターン活動を続け、シティ卒業と同時に社員として就職。現在就業4年目を終えようとしています。

 宮川さんは2002年、東京音楽大学のヴァイオリン科を卒業後、1年半楽器店で弦楽器の販売員をしていました。しかし、クラシック音楽の本場ヨーロッパで音楽マネジメントを勉強したいという夢が捨てきれず留学を決意、退職します。留学先の選択としては、「演奏家としての技術留学だと確かにドイツ、ウィーンなどが人気ですが、マネジメントになると、行く先はニューヨークかロンドンが主流です。ニューヨークという選択肢も考えたのですが、英国は大学院を1年で修了できることと、やはりクラシックの本場はヨーロッパだからということで」最終的にロンドンを選んだそうです。


 「留学したい」という希望自体はかなり早い段階から持っていたそうで、きっかけは「中学のときにバングラデシュへ行ったことだった」というめずらしいエピソードの持ち主です。「中学生の時の私は今よりもずっと貧しい国に住んでいる人の事を考えていて、先進国は途上国にどういう援助をすべきかというテーマでNGO主催の作文コンクールに応募したんです。それで入選して、バングラデシュへ2週間旅行に行く機会を得ました。そのときの体験がとても強烈でした。はじめの1週間は首都ダッカへ滞在したのですが、後半は奥地の田舎の村へ行ったんですね。そこで本当にショックを受けて・・・。とにかく、誰もがすごく貧しいんです。今まで、日本でぬくぬくと育って、恵まれた生活をしながら国際援助だ開発だ、って偉そうに言っていたのが、急に現実を突きつけられてガーンと頭を殴られたような感じでした。それで、もっと世界を見なければ、と思うようになったんです。」「でも、その一方で、バングラデシュの人たちはとても幸せそうなんですね。大人も子どももいつもニコニコしているし、言葉がわからない私に一所懸命話しかけてくるし、しきりに自分の食べ物をおすそ分けしようと勧めてくれるおじちゃんがいたりして。で、そのおじちゃんのくれたものを食べてお腹を壊しちゃったりするんですけどね(笑)。でも、そういう意味で彼らはすごく豊かなんです。日本に帰ってくると、ものは溢れているし生活は恵まれているのに、なんだかみんな疲れた顔をしてる・・・というのが印象的でした。とにかく、この狭い世界の中だけに居てはいけないのだ、とこの経験を通して強く意識するようになりました」という宮川さん。高校卒業時、ちらりと「米国の音楽大学へ進学しようかな」とも考えたそうですが、結局東京で音大に進むことになります。

 ところで、もとはヴァイオリン奏者を目指して大学に入学した宮川さんでしたが、裏方に転向したことについてこのように語っています。「在学中にコンサートの企画をしたり、オーケストラの事務所でインターンをしたりという経験を通して、演奏家を支える役割にとてもやりがいを感じたこと、また演奏家としての自分の才能の限界を感じ、三流の演奏家になるより一流の演奏家を支える一流の裏方になりたいと思うようになりました。」「私は都立の普通高校に通ったので、まわりに音楽、とくにヴァイオリンをやっている子はほとんどいなかったのですが、音大に入学すると当然周りは皆上手ですよね。練習にしても、一日7時間も8時間も弾いてもまだまだ足りない、ひたすら楽しい!という子がたくさんいる中で、私は”3時間やったから今日はもうおしまい・・・ “みたいな感じで。そうしているうちに、演奏家というよりは彼らを支える仕事のほうに目が向くようになったんです。」

 渡英時のコース選択については、「音楽マネジメントのコースと決めていたので、音楽系に強い大学を探しました。City大学とGoldsmiths College、Westminster大学が候補に挙がったのですが、まずはWestminsterで語学の勉強、マネジメントの基礎を勉強しました。音楽といってもここはRockやPopに強いのですが、語学の
コースが充実していたのとインターンも含まれるプログラムだったので“充実した一年間を送れそうだな”、と思って選びました。」

学生時代の寮でのパーティ


 Westminster大学在学中に、City大学へ出願するためユニコンを訪問。まずはIELTSのスコアを上げるようアドバイスされ、IELTS7.0を取得した後出願し、無事に合格しました。「City大学のMA Arts Managementは非常に評判がよく、モジュール内容も自分が学びたいことを網羅していたのと、キャンパスがロンドンのzone1内にあり、バービカンセンターを含む各コンサート・ホール、美術館等へのアクセスがよかったのとでここを第一希望にしました。」「英国ではただやみくもに自分で出願したりコンタクトしても無視されるということが非常に多いのです。なので、City大学も、そのまま自分で申込をしてたらきっと入学できなかったと思います。アドバイスを受けてしかるべき準備をし、ここぞというタイミングでユニコン経由で申込をして本当によかったです。」と謙遜しながら語ってくれた宮川さんですが、「目指した道を全うする」というガッツは人一倍だったようで、それがCity入学から卒業、就職までの流れに大きく働いたことは言うまでもありません。
LSO野外コンサートの様子

 実は宮川さん、Westminster在学中に始めたLSOでのインターンを、Cityでの大学院時代にも続けていました。このインターン自体も、渡英直後から「絶対にオーケストラで働きたい」と周囲にアピールし続けて得たポストでした。大学院は週に3日の授業とはいえ、残りの日も通常勉強に追われて終わるのがほとんど。ところが、宮川さんはこのうちの3日をインターンに充てていました。「きつかったですね・・・。とにかくずっと働くか勉強かのどちらかしかしていなかったですね。もう絶対にあんなことは無理だしやりたくないですね~!」とさわやかに笑っていましたが、インターンと両立しながら修士論文を仕上げるのは一言では言えない大変さだったようです。それでも、「Cityではクラスメートの国籍が様々で、世界中からいろいろな分野のアートが大好きな人が集まっていました。色々な文化背景が学べるとともに、“アートが好き“という共通項でつながれるのでとても楽しかった」そうです。また、「アート・マネジメントは実学なので、今考えると、インターンしながらというのは逆によかったのかもしれません。インターンで経験したことがそのまま修士論文のテーマにつながったので」とも。

 シティの卒業が近づいた頃、ちょうどインターン中のLSOマーケティング部門で急にポジションの空きが出て、社員の募集がかかりました。外部募集と同時に内部応募も可能だったため、宮川さんはこのポジションに応募、採用が決まり社員として就業することになりました。「私はEU圏外の人間なので、普通だったら採用してもらえなかったと思いますが、インターンをしていたおかげで職場の同僚と顔なじみだったこと、マネジャーが私のことを信頼していてくれたこと、日本の学生時代の裏方経験などが重なって採用が決まり、労働許可証を申請してもらえることになりました。チームには即戦力が必要だったし、やはり、こういうのは縁ですからね・・・ラッキーだったと思います。」と振り返る当時から早4年、忙しくも充実の日々を送っています。

「この仕事は、担当コンサートであれば夜も土日も出勤ですし、決して高給でもない、本当に音楽が好きでないとできない仕事です。でも、やはりクラシック音楽が大好きな仲間と協力して仕事のできる喜びは何物にも代えがたいものがあります。」と語る宮川さん。「一流の裏方に・・・と思って渡英してきましたけど、5年が経った今でも未だに一流の裏方とは程遠いんですよネ。でも、がんばります!」と今後への意気込みを見せてくれました。今後の活躍が楽しみな一人です。


宮川さんの勤めるLSOのホームページ
http://lso.co.uk/home/

<写真解説>
1.宮川朋与さん
2.学生時代の寮でのパーティ
3.LSO野外コンサートの様子

投稿者 unicon : 11:31

2008年10月22日

File6. 小澤深雪さん

Johanna hoプレスのLCF卒業生

 

撮影風景

 London College of Fashion(LCF、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション)卒業生の小澤深雪さんが、ロンドン発のファッション・ブランドJohanna hoのプレスとして活躍中です。1998年に渡英、1999年にLondon College of FashionのFashion Promotion Mediaコースを卒業し帰国。以降ファッション業界でキャリアを積み、2004年から現職です。次回コレクション用ルック撮影のためにロンドン出張中の小澤さんをスタジオに訪ねました。

 「小さい頃から留学したかった」と早いうちから海外に目が向いていた小澤さんですが、ご両親の希望もあり日本で短大を卒業後、2年半成田空港でJALのグランド・ホステスとして勤務しました。「このときの先輩・同僚は誰もが“英語は当然、第2外国語がどれそれで・・・”という世界でした。そんな環境の中、わたしは自分の語学力にいまいち自信がもてないままだったんです。そこで、やはり英語をしっかりと身につけようと決意し、“もう、行く!”と、子どもの頃からの夢だった留学へ乗り出すことにしました。JALの先輩方が皆英国つながりだったので、留学先に英国を選んだのは自然な流れでした。」

 じつは小澤さん、渡英当初は「3ヶ月位の語学留学のつもりでオクスフォードの英会話学校へ入学した」そうです。しかし、すぐに「これでは短すぎる!」と思うようになり滞在延長を決意。「一度社会に出ているのだから今さら英語学校で1年はないな、と思い」大学、専門学校などの高等教育機関へ入学するため学校探しをはじめました。「英語の習得が目的だったので、分野は何でもよかった」そうですが、もともと写真とジャーナリズムに興味があった小澤さんは、写真、とくに報道写真の学べる学校をリサーチ。しかし、やっと見つけたコースは既に満員でした。そこで、ファッションという分野ではありながらも写真がコースの重要な部分を占めるFashion Promotion Mediaに辿り着きました。「PRには全く興味なかったんですよ。でも、ファッションは好きだったし、このコースなら写真ができるのでまあいいかな、と。・・・とはいっても、ファッションの世界はディズニーランドみたいなものというか、好きだからこそ楽しいまま夢の中に置いておきたくて、実際その業界に入っていきたくはなかったんですけどね」という彼女が現在はファッション界でプレスをしているのですから、人生はわからないものです。

Johanna ho 08/09 秋冬のファッション・ショー

 「コースは死ぬほど大変でしたよ。それはもう(笑)・・・10科目くらいあって、毎週なにかの課題のassignment(提出)があるんです。毎日、平均して3~4時間しか寝ていなかったですね。よく遊んでもいたし。学びも遊びも激しくやってました」という彼女。一番心に残る課題は?と聞くと、「全部ですけどねぇ!でも、やはりFinal Projectかな。全科目のなかから3つを選んで好きなことをやる、というものだったのですが、私は写真、Journalism、PRを選び、ヨウジ・ヤマモトのコレクションのプレス・パックを作りました。全部手作りで、それはそれは大変でしたけど、すごくいい出来でした。今でも自分で大切に持ってます」と教えてくれました。

 そうして卒業を迎えた小澤さんは「コース中はとにかく忙しかったので、卒業後の就職についてじっくり考える暇もなく、そのまま」日本へ帰国。学部進学で残ることも考えたけれど、「とにかく英国は寒かった」のと、「一度社会人になっているから、あまり長々学生に戻っていても仕方がない。早く社会復帰しなくてはという気持ちがあった」のとで帰国することにしたそうです。帰国後の職業については、編集者か、PRか、はたまた全くファッションとは関係のない英語を使った仕事か・・・と少し悩んだものの、「せっかくファッションを学んだのだから、この分野でやってみよう。編集者というのは誌上でイメージを作り上げていく仕事なので、現実から遠い。デザイナーの近くにいたほうが“リアル”に近く、もともと報道に興味のあった自分には向いているのでは」という結論に達しました。そこで、最も好きなファッション・ブランドであったComme des GarconsのPRに「募集はしてなかったですけど、勝手に」応募履歴書を送りました。すると「今PRには空きがないが、まずは販売としてやってみてポジションが空くのを待たないか」と誘われ、3年販売を経験しました。

撮影風景

 そんな3年目、このまま販売をやっててもいつ空きがでるかも分からないしなぁ・・・と思っていたところ、たまたま知ったPR志望者のためのセミナーに参加したことが次の転機になります。そのセミナーの主催者の女性から、「このまま待っていてもいつ空くかわからないでしょう。あなたはプレスにとても向いていると思うし、このままではもったいないので、私が直接指導するからウチに来なさい」と彼女のプレス・オフィスで就業することを勧められます。そこで2年勤めることになるのですが、そのときにJohanna hoの担当をしたことが今の仕事につくきっかけでした。退職後まもなく、デザイナーのJohannaさんから直々に「新しいところと契約するから、あなたにぜひ私のプレスとして来て欲しい」という連絡が入ったのです。前職を退職したばかりでしばらく休もうと思っていた小澤さんは何度も断ったそうですが、結局デザイナーの熱意に負けてすぐに現場
復帰、以来Johanna hoのプレス担当をして4年目になります。「カタログや雑誌、広告イメージの撮影のときにデザイナーに任せておくと、アーティスティックになりすぎて自己満足の作品となってしまい、本当の意味での広告として使えない。そこで、撮影現場に来てそれをコントロールするのも私の役割なのです」ということで、定期的に海外出張もこなさなくてはならない多忙な小澤さんですが、Johannaさんとの関係はすこぶる良好なようです。じつは小澤さん、この11月に結婚が決まっているそうですが、ウェディングドレスはJohannaさんがデザインしてくれるとのこと。先日は香港に仮縫いに行ってきたそうで、仕事が国際的だとドレスの仮縫いも国際的?!式の様子をぜひ見てみたいものですね。

撮影風景

 ロンドン留学について振り返ると、「やはり、英語を習得したことは大きかったですね。すごい武器になりました。英語のスキルなくして今の仕事は成立しないのですが、ファッション業界の様々な職種の方(ヘア・メイク・フォトグラファー・デザイナー含め)も、英語ができた方が仕事の幅がとても広くなりますよね。ロンドンが人生の大きな転機になったか?!というと、ウーン・・・よくわからないですけど、(ロンドンに)来ていなければ今の仕事は絶対にしていなかったし、重要な出来事だったとは思います。以来なんだか不思議な縁でここまで来ていますしね・・・」とのこと。

 「今後、家庭や子どもを持つことを考えると、このまま続けていくのも難しいかもしれないので、また別の職業や働き方もあるかな、と思っています。ま、やりたいとさえ思えば何でもアリだと思っているので、あまり難しくは考えていません。こういったフレキシブルな考え方はロンドンに来てタフになったからこそ身についたのかもしれませんね」と今後の展望を語ってくれた小澤さん。さらなる活躍が楽しみです。

 
 
小澤さんとスタッフ(たまにJohannaも)による、プレス裏話や店頭情報などのブログを公開しています。
ロンドンでの撮影風景やレポートもありますので、是非チェックしてみてください!
OFFICIAL HP http://www.johannaho.jp

 

<写真解説(上から)>
1.今回お邪魔したスタジオでの撮影風景(左奥が小澤さん)
2.Johanna ho 08/09 秋冬のファッション・ショー in Tokyo Fashion Week
3.撮影風景2
4.撮影風景3

投稿者 unicon : 12:54

2008年09月12日

File5. ロバータさん

CSMグラフィック・デザイン学部在籍中の学生が歌手&女優デビュー

ロバータさん

 Central Saint Martins(CSM、セントラル・セント・マーチンズ)在学生のアイアトン・イザベラ・ロバータさんが、日本で歌手&女優デビューしました。「ロバータ」の名前で活動中です。

 「まだまだ駆け出しですが、(歌手、女優、デザイナーと)3足のわらじで頑張っています!」とさわやかに話してくれたロバータさんは、笑顔の印象的なかわいらしい女の子です。

作品1
 「去年チェルシーに行った、あのロバータちゃんが雑誌に出てますっ!」
 ユニコン関係者随一の芸能情報通からこんな連絡があったのは、英国大学の最終学期も終わりに近づく頃。
 えぇっ、もうデザイナーとして脚光を浴びてるの?!ロバータさんといえばまだセント・マーチンズのグラフィック・デザイン学部1年生のはず・・・驚くユニコンに対してさらに「いやいや、デザイナーとしてじゃなく、女優さんの卵として出てるんですよ」と重ねる情報通。なるほど、やはりその方面に・・・と、遡ること3年前、ロバータさんとの最初の出会いを感慨深く思い出しました。

作品2

 3年前のある日、東京事務所に一本の英語での電話が入りました。電話の主はロバータさんのお父さん。ロンドン芸大にActing(演技)のファウンデーション・コースはないか、という問合せでした。当時ロンドン芸大では、セント・マーチンズが吸収合併した演劇学校ドラマ・センターでファウンデーションの実施を計画はしていたものの、あくまでまだ計画段階。早くて翌年からの開始予定でした。そこで、幅広く感性を磨くためにアート&デザインのファウンデーションをやるのはどうかと提案したのです。

作品3
 すると、日本のインターナショナル・スクールでアートを取っていたロバータさんはデザインにも興味があるということが判明。「それでは、まずはこちらでやってみよう」と、ロンドン芸大チェルシー・カレッジのファウンデーション・コースを受験する運びとなったのでした。デザインがいいな、でもひょっとしたらファイン・アートもやりたくなるかも、という初々しい高校生だった彼女ですが、無事にチェルシー・ファンデへの進学が決定。翌年はセント・マーチンズのグラフィック・デザイン学部へ進み、そして今回の歌手&女優デビューとなりました。

CSM Photo Studio
 ところで、ロバータさんは名前やルックスこそインターナショナルですが、生まれも育ちも日本、第一言語は日本語というバックグラウンドの持ち主。もちろん、純粋な日本人家庭に育った学生たちよりはずっと国際的な環境に育っていますが、やはり日本と英国の文化の違いや美術教育の違いに驚くことも多かったようです。ロバータさんのブログ(後ほど紹介)を読んでいると、毎日の新鮮な驚きがよく伝わります。例の情報通が持ってきてくれた、ファッション・ブランド「マドモワゼル・ノンノン」の広告インタビューのなかで、彼女はこう語っています。

 「いま、グラフィックというとコンピュータを連想しますけど、私が通う大学では、手で描くこと、手で創ることの重要性を教えられています」

教室で作業するロバータさん
 まさしく、ユニコンがよく口にするフレーズ「とにかく手、アナログ手作業」を証明してくれるかのようなコメントです。分かってはいるものの、やはりこういう現場の声を聞くと「やっぱり、そうなのだなぁ」と改めて納得させられます。「クリエイティブ」というのはどういうことなのか、ロバータさんも日々肌で感じているのですね。このような美術教育を受けることでパフォーマーとしての感性が磨かれ、また歌手や女優という仕事を通してデザインの勉強にも新たな視点が生まれる、という良い循環が生まれることを期待して、ロバータさんの今後の活躍を応援したいと思います。皆さんもぜひ、テレビや雑誌、ラジオなどをチェックしてください。

 
 
 
 
ロバータさんオフィシャル・ブログ http://ameblo.jp/ysabella/

投稿者 unicon : 15:40

2008年08月29日

File4. H.Yさん

Chelsea卒業生が欧州系の国際アパレル企業日本立ち上げメンバーに

写真1

 Chelsea College of Art and Design(チェルシー・カレッジ)卒業生のH.Yさんが、欧州系アパレル大手の日本事業立ち上げのマネジメント・メンバーに採用され、ヴィジュアル・マーチャンダイザーとして就業しています。

 本人の希望により、彼女の本名や社名をまだ公表できないのが残念ですが、日本への上陸が待ち望まれていた大手国際アパレル企業で、今後の発展が楽しみです。

 Hさんは2006年、ChelseaのGraduate Diploma in Interior Designに入学し、翌2007年夏に帰国しました。東京の大学で英米文学科を卒業した後、主にアパレル・繊維業界で就業経験を積んだHさん。そのなかでヴィジュアル・マーチャンダイザー(以下VM)という仕事に出会ったのが彼女の転機になりました。「前職でVMを経験したとき、これが天職だと感じ、VMとしての自分をもっともっと高めたいと思いました。そのために自分に足りないものを少しでも補うための努力をしたいと思い、考えた末に留学・退職を決めました。それからユニコンとの出会い、念願だったアート&デザインの勉強と語学力を高めるための留学をし、現在に至っています。」と振り返るHさんがロンドンへ渡ってきたのは31歳のときでした。

写真2

 「あの留学は本当にかけがえの無いものだったと誇りに思います。IELTS、極貧、課題etc…よくやったなーって思いますよ!」という一年間を終えて帰国した後、就職先を探そうと動き出したときに、日本事業立ち上げのマネジメントスタッフを探していた現在の就業先との出会いがありました。当時はまだ日本国内にオフィスもない段階で、面接する場所すらおぼつかないという状態だったそうです。そんな「初期の初期」段階からVMとして立ち上げに参加することになったHさん。入社と同時にヨーロッパをはじめ世界中を研修で飛び回っていましたが、今月やっと日本へ戻り、日本1号店のオープン準備に突入します。

 「今でも、人に感想を聞かれると一言で”大変だった“と答えますね(笑)。決して笑って”楽しかったよ~“なんて言えませんからね~」というHさんですが、そんな諸々の試練を乗り越え、「かけがえのない留学生活だった」と言い切れる今、こんなコメントを寄せてくれました。

 「今回の留学を経験し、“思い続けていることは、ちゃんと叶えられるんだな”と実感しました。“気持ち”は勇気につながって、それは“思い”を形にしてくれる。そんな人生をこれからも歩んでいきたいって思います。」

 ところで、Hさんの「大変だった、笑えない」でも「かけがえのなかった」留学生活とはどんなものだったのでしょう?Hさんが留学時代の様子を語る体験談、興味のある方はこちらを訪れてください。

 
 
 

<写真解説>
1.課題をすすめるにあたり、実験とそのスケッチを何度も行う。これはそのmodel sketchの一部。
2.最終のプレゼンテーション・ブックの一部。

投稿者 unicon : 12:16

2008年08月15日

File3. 早野実希子さん

常に新しい“美と健康”を追求し続けるLCF卒業生

早野実希子さん

 London College of Fashion(LCF、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション)卒業生の早野実希子さんは、現在、名古屋と東京・六本木で内外美容を提唱するサロン「ABSOLU HERBEEN」を展開しています。「Absolu Herbeen」とは、フランス語で絶対という意味の「Absolu(アブソリュ)」とHerb(ハーブ)を体内に取り込むという意味の造語「Herbeen(ハービン)」を元に生まれた名前だそうです。表面的な「美容」だけでなく、ホリスティック(総合医療)の考え方を取り入れた早野さんのオリジナルトリートメントは、著名人を含む世界中の多くの顧客から支持されています。

 じつは早野さんには、LCF留学当時の2000年、ユニコンのホームページにコース奮闘記を寄稿してもらっています。早野さんの通っていたコースはBTEC HND Beauty Therapy and Health(現FdA Beauty Therapy and Health Studies)。
当時の寄稿文からも、常に高い目標を持って全力で突き進むという早野さんの真摯な姿勢が伝ってきます(早野さんの留学生時代の寄稿文はここから)。

Herb
 
 
 「ロンドン留学が私の人生で最大の転機でした」と振り返る早野さん。薬科大学を卒業後、薬剤師として特に漢方への造詣を深めた後、さらなるキャリアアップと自身の人生のテーマである「美と健康の追求」のための渡英でした。

 

ABSOLU HERBEEN NAGOYA

 ところで、この早野さんも、前回ここで紹介した上田美和さんと同じ29歳で留学をスタートしています。帰国後すぐに地元で自分自身のビジネスを立ち上げ現在に至る、という経緯も同様です。分野は全く違うものの、ほぼ同時期に同じ年齢で留学してきた女性二人、こうしてそれぞれ活躍しているのを見ると頼もしい限りです。留学時の年齢について、当時の早野さんも上田さんと同じく「29歳では遅いという人もいましたが、私にとっては最良の時期だったと思います」と語っています。

 「タイミング」というのは人それぞれ違います。高校卒業後すぐに海外へ出ることがベストという人もいれば、上田さんや早野さんのように、大学卒業~まとまった期間の就業という経験を経ての留学がベストという人もいます。留学年齢に模範解答はなく、「自分が今だと感じたときがそのとき」なのだということを、彼女たちの人生から教えられる気がします。

ABSOLU HERBEEN ROPPONGI


 東京・六本木店は完全プライベート制のため予約者のみに所在地が伝えられます。六本木ヒルズから徒歩3~4分の好ロケーションです。名古屋店は地下鉄東山線藤が丘駅を出てすぐ。詳しくは早野さんのホームページを訪れてください。彼女が登場しているメディア紹介もあるので要チェックです。あなたの部屋にある雑誌にも、早野さんが登場しているかもしれませんよ。


 
Absolu Herbeenホームページ http://absoluherbeen.com

<ABSOLU HERBEEN NAGOYA(名古屋)>
 〒456-0048
 名古屋市名東区藤見が丘13
 Tel: 052-775-1966

<ABSOLU HERBEEN ROPPONGI(東京・六本木)>
 完全プライベート制のため住所非公開
 (予約時に案内)
 Tel: 03-6638-6979

投稿者 unicon : 10:56

2008年08月04日

File2. 池田中也さん

CSM卒業生がRoyal Academy Summer Exhibitionに出展中

RAでの展示風景

 Central Saint Martins(CSM、セントラル・セント・マーチンズ)卒業生の池田中也さんの作品が、英国Royal Academy of Arts(RA)で開催中のSummer Exhibition 2008にて展示されています。RAのSummer Exhibitionはロンドン美術界の夏の風物詩で、世界最大規模の現代美術の展覧会です。なんと、1769年から中断することなく開催されていて、今年で240回目を迎えます。有名・駆け出し問わず幅広い作家の作品が集められ、今年も1200以上の作品が展示されています。

 池田さんは2004年、ロンドン北部の高級住宅地Highgateへ降り立ち、St Gilesカレッジで英語の勉強をスタート。その後、CSMのGraphic Portfolioコースを経て翌2005年に同カレッジのMA Communication Design(Graphic Design)に入学しました。2年間という英国では珍しい長丁場の大学院コースでしたが、2007年に卒業し、現在に至ります。留学のきっかけからここまでの道のりを池田さんにインタビューしました。

 池田さんは日本で広告代理店のアートディレクターとして働いていましたが、職を辞して留学しようと思った動機は何ですか?

 約5年間働いて、ある程度、仕事の仕方が分かってきたんですね。また、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、日本社会の閉塞感はデザインの分野にもあまり良い影響を与えていません。さらに日本のデザイン界、アート界含め「海外」「世界」というものに憧れつづけているわけで、これは自分も同じだったんです。そこで、実際に肌でそれらを感じてみたいというのが一番の理由でした。また、自分のなかのデザインの“引き出し”を増やす意味でもありました。

Graphic Portfolioコース時代の作品


 語学学校の後、まずCSMのGraphic Portfolioコースに進みましたね。
 はい。初めて西洋の「クリエイティブ」の考え方を垣間みることができて、とてもおもしろいコースでしたね。ビギナーから経験者までさまざまなレベルの生徒が受講することができますが、2週間で一つの作品を作らなくてはならず、とてもハードなコースでした。でも、その分ためになったと思います。

 私は日本の美大も卒業していますが、基本的にイギリスでも、コンセプトの組み立て方などは日本のそれと変わらないと思います。しかし、コンセプトの“切り口”が違うというか、物事を違う方向から眺めてみるというか・・・。それでいて、表現手法はプリミティブだったり。全然ハイテクでなく、手作業を多用するのです。それはセントマーチンのスタイルとでも言えるのかもしれませんが、さすが、発明の国イギリスといった印象でした。故に、デザインにもかかわらず、難解な作品も多いですね。この独特のスタイルを理解するまでは少し苦労しました。

 次の大学院コース、MA Communication Design (Graphic Design)はどうだったのでしょう?
 MAでは、BA(学部)と違って自分で課題を決めなければなりません。さらにそれに対して大量のリサーチを一週間毎のチュートリアルの際に持って行かないといけませんでした。時には、辞書の厚さになるようなリサーチを求められる事もあります。それを西洋人はすんなりやって来る事が驚きでしたね。この年のクラスメイトは多くて、100人弱、国籍では38カ国と言っていました。そういった中で、彼らの作品や、モノを作る事に対する姿勢には敬意を感じずにはいられませんでしたね。クラスメイトの顔ぶれは、もちろんMAということもあり、既にデザイナーやフォトグラファーの経験をしてきている生徒が多かったです。年齢は20代後半の生徒が多かったですが、なかには40歳ぐらいの生徒もいました。わたしたちの作品は以下から見る事ができます。
http://www.net-arte.com/macd2007/index.asp

英語についてはどうでしたか?池田さんは「社会人経験者=英語に久しく触れていない」ということで苦労したのでは?

 とても(笑)。語学学校時代に基本的な事は習ったとはいえ、美術学校となると、それ独特の言葉や表現がありますから大変です。そういったアート英語は、Graphic Portfolioコースで次第に学ぶことができたと思います。が、それでも作品のコンセプトを説明する際はさらに、広く一般的な言葉まで憶えないといけないし、さらに複雑なコンセプトとなると、もう大変で(笑)。日本で大学に入ってしまうとほとんど英語の勉強などしない上、私の場合はさらに社会人歴が5年あるので、渡英してからの英語学習にはかなり苦戦しました。なので、いま留学を考えている方は、受験勉強をしたときのように地道に英語に向きあったほうがいいと思います。

speakers corner

 プレゼンが大変なあまりマッシュルームヘアのかつらを被って緊張を紛らわしたとか(笑)?
 ええ(笑)・・・って、それは冗談ですが。マッシュルームヘア+スーツ+白手袋の格好でハイドパークの“スピーカーズ・コーナー”でパフォーマンスをしたのです。それもGraphic Portfolioコースの課題の一環で、プレゼンテーションの練習の一つでした。結構笑ってもらえたので一安心しましたが(笑)。

MAの卒業作品

 MAコースでの池田さんの作品について教えてください。

 作品の大きなテーマは「ギャップ」です。私がイギリスに来て初めて感じたのはそれでした。文化間のギャップであったり、世代、ジェンダーのギャップであったり。もしそのギャップを埋める事が可能ならば、我々のコミュニケーションはさらにスムーズなものになるのではないか、というのが起点です。結局それは不可能、という結論にMAで書いた論文で行き着いたのですが・・・。かといって、それは悲観的な結論ではなく、お互いが近づくためのコミュニケーションの媒介としてデザインやアートが存在すべきだし、それによってあらゆる隔たりを超える可能性があると結論づけました。私の通ったセントマーチンのMAコースでは論文を書いたあとに作品を作るのですが、この方法は頭の整理に大変役立ちました。作品では、最終的にその「ギャップ」そのものを表現しました。このシリーズは卒業した今も制作を続けています。ちなみにその後、MAの卒業作品をUALのコレクション(ボンドストリートのUAL本部4Fに常設展示)に入れていただきました。

作品

 MAコースを終え、今年は展覧会の機会がぐっと増えていますね。
 はい。RAのSummer Exhibitionを皮切りに、Jerwood Drawing Prizeにもノミネートされました。とくにアートビジネスに於いての話ですが、日本の美大と違って、こちらの大学は社会と“近い”と思います。美大以外の大学もそうなのかもしれませんが、特にアートの分野になるとより近いと感じるのです。このようなexhibition(展覧会)で購入者を見つけられることはもちろん、大学の卒展でさえ作品の売買は“普通”なんですね。世界的な経済の視点からみても、ロンドンにはアート購入者やギャラリーが多いし、それより以前に、西洋の人々は個人レベルでアートを購入して行くことが驚きでした。実際卒展でも、展示をみた学生から私の作品を買いたいというオファーをいただきました。こうして一般の人々が西洋のアート界を支えているのを目の当たりにして、「いい環境だな」ととてもうらやましく思えました。そういう意味で特にアートを志す人であれば、ロンドン留学を強くお勧めしますね。

 
 
 


<池田さんの展覧会情報>
●Royal Academy of Arts Summer Exhibition (開催中~2008年8月17日)
  http://www.royalacademy.org.uk/exhibitions/summer-exhibition/
●Jerwood Drawing Prize 2008(現在、賞は審査段階 2008年9月17日~10月26日)
  http://www.jerwoodspace.co.uk/
●Patrick Heide Contemporary Art(2008年10月予定)
  http://www.patrickheide.com/home_en.php
●London Art Fair(2009年1月)
  http://www.londonartfair.co.uk/page.cfm

投稿者 unicon : 15:21

2008年07月22日

File1. 上田美和さん

LCC卒のジュエリーショップオーナーが留学体験談を出版(ゆにこんも登場します?)

上田さん(Miwaris Jewellery店内にて)

 London College of Communication (LCC、ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション)卒業生の上田美和さんが留学体験記「29歳!運命のイギリス留学」(今井出版)を出版しました。

 上田さんは2001年、ブライトンでの語学留学を経てロンドンへ上京。LCP(London College of Printing、現LCC)で当時開講されていたAccess to Display Designに入学(現ABC Diploma Display Designの前身)。その後ビジネス系の勉強のかたわらロンドンでアルバイトも経験し、計3年半の留学生活ののち帰国。地元・島根県は松江に戻りジュエリー・ショップ「Miwaris Jewellery」をオープンしました。

上田さんの著書


 2008年6月末には夢だったジュエリー・カフェもオープンさせ、地場起業家として活躍しています。カフェ・オープンの当日は友人のアーティストがライブイベントを開催するなど、大勢の来客で盛り上がったそうです。「これから少しずつ地元での認知度を広め、皆様にゆったりとくつろいでいただけるスペース作りを実現していけたら」と語る上田さんは、今世間で注目を浴びる「東京以外で活動し、地域に根ざした文化を創る若手人材」の好例です。

 外国語大学の英語科卒業後、商社・インテリア関係企業でのOL生活をしながら「将来ヨーロッパからの輸入家具や、インテリア雑貨を扱うショップをオープンしたい」という夢を持っていた上田さんがイギリスに留学したのは29歳のときでした。上田さんは自著序文でこう振り返っています。
「留学当初、私は29歳!30歳を目前にしての留学には色々な思いがありました。夢を諦めたくない、30歳はイギリスで迎えたい、行くなら今しかない!様々な思いを抱えていましたが、これだけはいえることは当時の私には、その時、そのタイミングで渡英することが何より自然なことに思えたのです。」

miwaris cafe

 そんな上田さんが3年半を英国で過ごした後、どういう風の吹き回しか地元の松江にジュエリー・ショップをオープンすることに・・・。「え、なんで?!インテリア雑貨はどうなったの?そしてどうして松江なの??」・・・続きはぜひ、本を読んでみてください。


Jewellery

以下は上田さんからのメッセージです。

 「イギリス留学の経験から生まれたジュエリー・ショップ。たくさんの偶然の出会いが形になり、夢の実現につながりました。イギリスでお世話になった全ての人に感謝しながら毎日新作ジュエリーをお作りしています。カフェスペースを備えたミワリスジェエリー。ジュエリーを選びながらお茶とスイーツも楽しんでいただける癒しの空間です。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。」


店内の様子

<上田さんのお店>
Miwaris Jewellery
ショップHP http://miwarisj.com/
〒690-0843島根県松江市末次本町30
tel&fax 0852-27-5829
e-mail   miwaris@nifty.com


<上田さんの留学時代のブログ>
29歳!運命のイギリス留学 http://ameblo.jp/milkrose

投稿者 unicon : 15:02