2004年09月17日

ヤンキー母国へ帰る-英国留学のススメ・その③-

元コワモテのおにーさま・俊太郎氏、ご学友とツーショット。じつはうしろのおねーちゃんが撮りたかった?!

俊太郎は川崎の出身で24歳。今年ロンドンのシティ大学経営学部を卒業する。

4年前俊太郎が最初にロンドンに来たとき、彼は市内の黒人街にあるチョット怪しい語学学校に通っていた。見るからに本人も怪しかったので、あまり関わりたくないと思い最初は当たり障りのない、ユニコンとしては珍しく優しいアドバイスをして逆切れされないことを心がけたのを覚えている。数ヶ月してまたこの俊太郎がやってきた。話を聞くと前回来た時に言われたIELTSの試験を受け結果が出たので見せに来たという。実際そんなアドバイスをしたことすら忘れていたのだが、本人が嬉々としてテスト・レポートを持ってきたので見てみるとスコアは5.5であった。「初めてにしてはなかなかやるジャン」と褒め殺しすると俊太郎も調子にのって「これで大学いけますよね」という。ヤバイな~と思いながらも仕事だからビジネス系の基礎過程に進むことを勧めた。進学後も月に一度程度は事務所に顔を出し、今やっている授業や友達の話、家庭や恋愛の話などで仕事を邪魔されるし、時には口げんかにもなり閉口した。それやこれやで4年がたち、つい先日最後の試験も終わり、卒業論文を携えてアイサツに来たのだ。

俊太郎は日本であまり程度のよくない工業高校で将来もなにも見えないヤンキーまがいの日常を送った挙句、卒業後は一年ほど工場で働いていた。そんな彼が英国大学を卒業するのだ。卒業前に何か役に立つような資格はあるかと聞くので日本人が好きなTOEICでもうけたらとアドバイスした。すると、早速受験してみたが初めてで慣れないテストだったこともあり890点しか取れなかったのでもう一度受けたいという。「バ~カだな、日本の大卒でこんなに高い点取れる奴はいないぞ」というと「マジっすか??」と驚いた顔をしていた。

聞けば彼の高校の同級生はほとんどがお定まりの目的のないフリーター生活を送っているという。スキルも自信も国際性も英語力もなく、日本社会という井戸の中だけで優越感や劣等感に翻弄されながら生かされている彼らと違い、俊太郎はもっとも多感な時期を自分の行き方を自分で決めるのが当たり前の英国社会で過ごした。そんな俊太郎にとって日本の大学生が血眼になる就職=正社員の喧騒は縁遠く、英国人の同級生と同じようにキャリアはあくまでも自分で積み重ねていくことだと考えるのは自然なことだった。当座の間は英語力と国際性を生かした仕事でいろいろ経験した上で、ユックリ時間をかけて自分の進むべき方向を模索すると言う。確かにバイトであっても英語ができるというだけで今の日本では沢山仕事はあるし、収入も悪くはないし別にきょう明日の生活に不安は抱えていない。とにかくまずは日本に帰り、誘ってくれる知人の会社にお世話になるかあるいはバイトや派遣でも良いので仕事を探し、将来は好きな音楽関係のビジネスをやりたいと言っていた。おそらくキットそんな仕事をコイツはやるのだろうなと確信めいたものが沸くのだ。10年後の俊太郎は一体どこで働いているのだろう。日本、アメリカ、オーストラリア、シンガポール、香港はたまたイギリスか?
そうなのだ、英国大卒に国境はないのだ。

投稿者 unicon : 2004年09月17日 22:50