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2004年07月02日

【コース体験記】○沼○美のドタバタDALI奮闘記

コース名:CSM-DALI(現Artscom) Interior Design Portfolio
(22 April 04 - 24 June 04のセッションを受講)

小沼広美さんは、2004年9月からのChelsea College of Art and DesignのCertificate in Interior Design進学に備え、2004年1月に渡英しました。4月までロンドンにて語学学校に通った上、(つまりは多少は英語慣れしてから)このコースに参加しています。また、日本の学校での勉強や仕事を通して、このコースの分野でのある程度の経験があることも付け加えておきましょう。

一回目 23 April 04

最初に自己紹介。名前と自分のバックグラウンドを話しなさいとのこと。私以外の人は英国人でない人がほとんどであるにも関わらず、普通に英語で話しているので、私にはほとんど何云ってるのか理解不可。順番がまわってきたのでとりあえず、英語が上手に話せないということと、自分について簡単な説明をした。すると先生は「インテリアデザインの授業では英語が上手でないことは問題ないから心配しないで・・・」等・・・何やらたくさん話しており、他の人も笑ったりしていた。このときは他の人のことは何も解らなかったが、14人の生徒の中にはドローイングをまったくしたことのない社会人や数学を専攻している学生、現在デザインの勉強中の人や、すでにファニチャーデザイナー等さまざま!!

その後校内(画材ショップ、図書館等)の案内をしてもらい、クラスルームへ戻る。私はこのときスケッチブックを購入。

いよいよ授業。インテリアデザインについて少々講義をしてからパースペクティブの描き方を説明し、実際に自分たちのいるクラスルームのパースペクティブを描いた。私は何をして良いのかわからず、全然違うことをしているのを先生に発見され、「もう少しゆっくり話した方がいいかなぁ・・・?」と云われた。多分少しゆっくり話してもらったところで私の理解力が高まるとも思えなかったが、とりあえず「お願いします」といっておいた。

一通りの練習をした後、2人か3人のグループになり(グループは席順で先生が適当に指示)、流行のインテリアデザイン?おもしろいデザイン?をしているショップやレストランのリストから各々に2ヶ所ずつあてがわれ、見てくるように云われる。私のグループはチリ人の男性(クラスメートで唯一の男性)とロシア人の学生。2人とも気を使ってくれるが、私の英語力ではあまり会話もできない。私たちはレストラン(Busaba Eathai)と、Liberty Ground Floor Cosmetics Departentだったが、レストランで話が盛り上がり、リバティへは行けなかった。会話の内容はここのデザインの何が好きか?どう思うか?マテリアルの確認など・・・

約3時間後再びクラスルームに戻り全員集合後、先生から「各々見てきたところのインテリアを説明し、他のグループの人はその説明を聞いて想像し、パースペクティブを描くように!」との指示。「そんなこと不可能だ!」と思いながらも私たちのグループが最初に説明することになり、ほとんどチリ人のファニチャーデザイナーの男性が説明をしてくれたので一安心。次々と説明が始まり、みんな慣れないことなので話すスピードもゆっくりで、なんとか単語を拾って描くことができた。途中先生から「あなたは描くのが遅すぎる。鉛筆では消したりして時間がかかるから、ペンで間違えても気にせず速く描くように。」とのアドバイスをしてもらった。私は何をするのも遅いが、スケッチは速く描かなければならないらしい。30分程終了時間をオーバーして全グループ終了し、今度の授業内容の説明と宿題の説明。隣に座っていたインドネシア人の女性が常に私に気を使ってくれて、親切に自分の書いたメモを見せてくれた。今後このコースではポートフォリオを作っていくので、いくつかの作品を作るためのアドバイスやポートフォリオの構成の方法等の説明もあった。

先生は2人だが交代で各々の先生が授業をするらしく、この日の先生の次の授業では5分間スケッチと2分間スケッチをする予定。宿題はどこか自分でいったレストラン等のパースペクティブをスケッチして、色付け、雑誌の写真等を貼ったり、何でも好きな手法でコラージュを2作品作るということだった。

2回目 29 April 04

今回の先生は男性(前回は女性でした)。今回もベーシックなパースペクティブの説明がはじめにあり、最初に先生が用意してきた雑誌の写真を2,3分で空間をとらえる基本の線のみトレースする、という内容を3パターン行い、その後各々そのトレースしたスケッチから視点が何処にあるのかの確認をした。

次に学校内の廊下や階段室などに数人ずつ散り、視点を変えて2パターンのスケッチを行う。すこしずつクラスメートにも慣れてきて、みんなの出来具合をチェックしたり話をしたり、和やかな雰囲気。

一時間のランチ後British Museumに集合し、人が少ない地味な展示コーナーの辺りで各々場所を決めてスケッチ開始。私はインドネシア人のJosephineと場所を確保して、一時間半くらいスケッチをした。先生は常に全員のところを周ってアドバイスをしてくれる。

スケッチ終了後、全員集合して各々のスケッチのチェックと先生のアドバイスや先生への質問があった。何やら為になることをたくさん話してくれているようだが、私にはほとんど解らなくて、あ~言葉が理解できないって本当に損だ!!とつくづく感じる。何かと聞けることができた内容のみ、Josephineに後から確認してみる。その内容は一つのスケッチを4枚コピーして、各々天井、壁、床などの色を変えて4パターンの空間を表現するということ。そのような作品もポートフォリオとしてとてもよいらしい。

今回の先生への生徒からの評価はとても高かった。私の理解力では怪しいところだが、話している内容が具体的であり興味深いらしい。中には自分自身の作品を見てもらっている人もいて、さまざまなアドバイスをしてもらっていたり、来週に大学か何かのインタビューがあるという人には、作品のアドバイスをしたうえで、インタビューの数日前に個人的に時間を作ってチェックしてあげる約束までしていた。

多くを話せない私は他人の観察ばかりしている。しかし、今回は何人もの人たちと話ができて、みんな辛抱強く話をしてくれるし、何度も理解できるように話してくれた。デザインを専門にしている人ばかりではないので、私の描いた上手とはいえないようなスケッチも褒めてくれるしで、恥ずかしいやら嬉しいやらで良かった。最後にはいろいろな人が英語上達の為のアドバイスまでしてくれた。

私は学生時代建築の勉強をしたがコンピューターで平面図ばかり描いていた。もちろん、スケッチを描くことを勧められたり、学生時代に自ら練習している人もいたが、私は自信もなかったし。そこから避けて、しようとしなかった。そんな私でも楽しんで授業が受けれる、そのような雰囲気だし、授業の内容なのだと思う。

投稿者 unicon : 2004年07月02日 17:26