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2010年06月18日

学校に行ってみた
UCL Language Centre 中村由希さん

    ●●●●● 何を言っても自慢にしかならないの。困っちゃう ●●●●●


言わずと知れたロンドン大学の母体校、University College London。UCLという略称で親しまれるこの大学は、いつだって英国大学ランキングのTop5のどこかに鎮座。Timesの09年度世界大学ランキングではなんと第4位にノミネートされるなど、その勢いは飛ぶ鳥を落として余りあるほど。さすがにこの世界4位の格付けには「ちょっとそこまではねぇ~、買いかぶりすぎじゃないの?」と思ったユニコンだったが、この勝ち組ぶりを見ているとまんざらその評価、当たらずしも遠からず? 毛並みよし(歴史がある)、立地よしと来たらタカビーになるのが世の常だが、そこんとこUCLは賢かった。黙っていても入学志願の留学生が世界中からやってくるというのに、お客様(学生)のためのサービスを怠らず上手におもてなし。開校以来積極的に留学生を世界中から受け入れてきた学内文化を生かし、「London’s Global University」としての地位を揺るがぬものにしたのだから。 そんなUCLの設立したランゲージ・センターには、今日も世界各国のエリート候補たちが集まる。官庁や国の公費留学生として渡英の第一歩をここから始める学生も少なくない。日本からの学生はほとんどがフツウのヒトだが、周りの雰囲気に触発されてけっこうな数の学生がよく勉強するようになる。やっぱり環境の力って大きいのね。



今日の随行ナビゲーター : 中村由希さん
Wimbledon Collegeでアート・ファウンデーションを終えて学部のオファーをゲットするも、アカデミック英語学習の必要性を実感。学部入学を1年遅らせ、現在UCLランゲージ・センターで勉強中。


 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
本屋さんで待ち合わせ
ユニコン事務所から徒歩10分圏内にすべてのキャンパスが点在するUCL。ちょっくら歩いて出かけるだけなので調査員も今回は気が楽だわ。由希さんにどこで待ち合わせたいか聞くと、「その日の朝の授業はGordon Squareの校舎なんで、角のWaterstone’sでどうですか?」って。本屋さんの前で待ち合わせなんて、出だしからアカデミックな雰囲気ね。無事由希さんと合流し、道を渡ってUCLの敷地へ突入。腹が減ってはなんとやら、さっそく二人でキャンティーンを目指しました。

おしゃれなカフェとかわいいUCLベア
かれこれ十ウン年前の若かりし頃、UCLのキャンパスを使って行われていた夏の英語コースに参加したことのあるユニ調査員、実はUCLのキャンパスにはちょっとだけ馴染みがあったりして。・・・とはいえ久々に行ってみてびっくり、超モダンになってるぅ~。キャンパスのあちこちにカフェができ、ガラス張りの建物が増えてすっかり明るい雰囲気になっていました。そりゃ十ウン年だもんね。メインのキャンティーンに入る手前にある売店に寄ると、かわいいUCLベアが売っていたので記念撮影。ぬいぐるみのくせに妙に頭がよさそう。
 


チョイスがありすぎる!超幅広メニュー
学食へ入ってびっくり、その昔は小汚いカウンターに芋!にんじん!豆!などなど「ザ・イギリス!」という食材が積んであるだけだったのに、スナックを売る売店を含め、サンドイッチ、ピザからカレーまでいろいろなコーナーがあってよりどりみどり。目がチカチカして何を選んでいいかわからなかったので(情けない)、由希さんに完全にすがってチョイスをお任せしました。結局二人で「今日のノンベジ(肉または魚)」の列に並び、日替わりメニューをゲット。チキンカツみたいなものがご飯とサラダの上にのってる。うっ、うまそうではないか。さすが、お客様(学生)を大切にするUCL。
 

   

腹ごしらえ
ちょうどお昼時に当たってしまったため、激混みの学食でなんとか席にありつきました。いっただっきまーす。由希さんに普段のメニューの様子を聞くと、「たいていいつもおいしいですよ、ここは」とのこと。うらやましや。「でも実は、UCLの劇場の横にある学生組合のカフェが個人的には一番のお気に入りです。ここよりちょっと高いんですけどね。あそこのパニーニは最高なんですよ」だって。よし、次の取材のときはそこにしよう。それにしても、はっきり言ってこの日食べたUCL学食飯はかなりおいしかった。「ただ、UCLのメニューはちょっと量がお上品ですよね。これだけじゃイマイチおなかいっぱいにならないから、ついついデザートも買っちゃう~」ってはいはい、おねだりが上手ね。ちゃんとケーキも御馳走しますよ・・・と由希さんの目線の先を追うと、Costa Coffee(スタバに似たコーヒーチェーン)のブースが。学食内にこんな店まで入ってるのね。
 

   

ベンサム先生のお言葉
お昼を食べ終わり、いざ学内ツアーへ出陣、と歩き始めたところ、右手に「Jeremy Bentham Room」と書いてある怪しげな入口を発見。これ何だろうね、とドアを押してみたら開いたので二人で思わず闖入しました。階段を上ると、上のフロアが隠れた自習スペースになっていて、学生たちが静か~~に勉強していました。大学院生かな?あまりお邪魔するのも悪いので、そのまま校舎内を通り抜けようとしたら、廊下にUCLの創立者Jeremy Bentham大先生の有名なお言葉「最大多数の最大幸福」が刻まれていたのでありがたく撮影してきました。この廊下に続くドアをあけると、こんな階段が。ここは美術館ですか?
 
   

図書館へ「ご免くださぁい」
続いて、この階段を右に出たところにある図書館へ・・・と思ったところ、セキュリティが超厳重で入れない!カードを持った学生本人でないと入室できないハイテクシステムが導入されていたので、調査員は入口で待機し、由希さんにお願いして中の写真を撮ってきてもらいました。中に大理石の彫刻まで置いてあるハリポタばりの図書館ですが、数えきれないほどある脇の通路にはモダンな蔵書もぎっしり。それにしてもたくさんの学生が真っ昼間から勉強しています。
 

   

彫刻、そしてミイラ!
図書館から出てきた由希さんと再び合流し、さらに校舎内を探検。ところどころにこういう「いかにも偉い人」の彫刻が並んでいます。そして・・・

出ました、UCL名物「ベンサム・ミイラ」!!私も実物は初めて見ました。世を去った後も大学の会議に出席するため(が一番の目的だったかは知らないが)、自分の体を永久保存するよう遺言を残したという彼のミイラがこれ。頭を除いてモノホンです(ってことはミイラの手が見えちゃうかも?!と近づいたら、ちゃっかり手袋がはまっていた)。諸経緯あって頭は別のところに保存してあるらしい。そのいきさつはユニコンのUCLマニュアルをご参照あれ。

彼の鎮座する箱の脇には彼の哲学を紹介したショーケースがあり、「ベンサムの哲学はいろんな言語に翻訳されています」と書いてある。見ると日本語の本も!
 
 
いつもベンサム先生が箱の中から眺めている景色も撮影。


古めかしい大教室
続いて、由希さんが一番気に入っているLecture Theatre(講義用の大教室)に案内してもらいました。教壇の大スクリーンだけが妙に浮く年代物の教室でした。こういう教室で授業を受けたらご利益ありそう?
 

   

インターナショナル・オフィス
同じ校舎内にあるインターナショナル・オフィスのドアも一応見学。留学生の駆け込み寺です。「すぐ閉まっちゃうけど、開いてる時間にくればちゃんと親切にしてくれます」とのこと。

  
絵になりすぎる正面玄関
別の校舎に移動するため、正面玄関の中庭に出ました。どう撮っても絵になりすぎて困るのよね。
 

   

アートの殿堂、Sladeに潜入
英国でファイン・アートといえば、のUCL美術学科Slade Schoolにも潜入してきました。正面玄関の左脇にあるこぢんまりした建物です。入ってすぐにどどーんと階段があり、その右側にスクール・オフィスのドアがあります。由希さんも「こういうアート・カレッジの雰囲気、久しぶり~」とご満悦。
 

上に上がるとこんなかんじ。この建物の中だけは全く他と雰囲気が違います。
 
   

建築学科Bartlett
アートも見たから建築も見ておくか、とこちらも名門の建築学科Bartlett Schoolの建物にも行ってみることに。いったんメイン・キャンパスの敷地内を出て歩くこと数分、わかりにくい場所に地味~に建っていました。入口のドアから中をのぞいてみたところで小雨が降ってきたので、本降りになる前にツアーを終了しないと面倒なことになるよね、ということで内部調査はパス。
 


ランゲージ・センター
締めくくりに、ランゲージ・センターとGeography Department(地理学部)が共同で使っている校舎にもお邪魔しました。ここもセキュリティのゲートがしっかりついています。入ってすぐ左の教室では、ちょうど授業が終わった学生たちが遊びの計画のために集まっていました。皆仲がよさそうでいいね、と由希さんに話を振ると、「そう、和気あいあいなんですよ。一部アラブ系の男子学生とは価値観が全く合わないのでつきあわないですけど、あとは皆よく勉強するいい子たちがほとんどです。学生のメンツはかなり豪華で、なんとか国の大臣の娘とか、どことか国の官僚とか、そんなのがたくさんいてびっくりします。貧乏な国だと思ってたところから来てる人たちがみんな超リッチなんですよね。価値観変わりました」と。
 

 
食に始まり、食に終わる
ランゲージ・センターには食堂こそないものの、軽食の買えるカフェは併設されているとのことで偵察に行きました。ドアに貼ってあるメニューを見ると、簡単なサンドイッチやお茶が提供されているようです。由希さんいわく「おいしくもまずくもない、普通のカフェです」とのこと。ドアを開けてみると、閉店間際だったので閑散としていましたが、こざっぱりした室内にまだチラホラと教授や学生の姿がありました。こうしてキャンティーンに始まりカフェに終わる、食い意地を前面に押し出したツアーが無事終了したのでした。
 

     


●おまけ●
キャンパス・マップ
ちなみに、探察の途中で撮ったUCLのキャンパス・マップもご紹介します。オレンジ色の部分がUCLの校舎です。公道を挟んでキャンパスが地域一体に広がっていて、いかにも「ロンドン大学」といった雰囲気でしょう?

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