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2009年09月07日

【コース体験記】CSM BA Fashion Menswear 赤坂公三郎さん

Central Saint Martins(セント・マーチンズ、CSM)でメンズウエア・デザインを専攻している赤坂公三郎さんが、「僕のウェブサイトが完成したんで、ぜひ見てください」とお知らせをくれました。そこで、ウェブサイトの宣伝がてらコースの話も聞いてみることにしました。いよいよ最終学年の3年生になる赤坂くんですが、この秋からはCSMでの勉強はひとまずお休み、ニューヨークで半年のインターンシップに臨みます。

遡ること4年前、ユニコンを訪れた赤坂くんは渋い名前とは裏腹な?!色白王子様系ルック。最初に進学したオリエンテーション・コースでは「吐血王子」(色白で病弱な感じのイケメン、という意味だったらしい)と呼ばれていたよね、などというくだらない思い出話をしながらウェブサイトを訪れると、立派な有望株デザイナー候補に成長していました。

ブログには、NYでの日々などの楽しい記事がたくさん出ると思いますので、ぜひチェックしてください。
では、まず本人からウェブの宣伝を。

ブログは私の興味事、日記、写真を主にアップしていきます、皆さんとの情報共有の場になれれば幸いです。新しい作品を随時アップしていくので興味のある方は御立ち寄りください。


次に、セントマ・メンズウエア学部での2年間について・・・それなりに楽しんでますか?


私がこの2年間のFashion menswear 科での学業過程、2つのインターンシップで学んだ事はここでは語り尽くせませんが、よかったと思うのは学校でもインターンシップでも、「ゴール」と「過程」が一人一人にあるのが見れた事。

学校では様々な基礎を教わりますが、それ以上のことは自分から働きかけない限り何も教わりません。しかし、生徒自身にちゃんとした自分のゴールへ向けての興味、プラン、情熱があれば先生やクラスメイトから大変な助けが得られます。

2つのインターンシップでは、まったく違う仕事場でいろいろな事をさせてもらいました。

一つ目のインターンは、アントワープのデザイナーHeaven Tanudiredjaでした。彼とは友人との繋がりで知り合いました。ちょうど彼がアシスタントを探していたのと、話している内に意気投合したのもあって彼の家に住込みで手伝うことになりました。自宅兼スタジオのHeaven宅に彼と私二人だけ。すべてのクチュールタイプの彼の御洋服、アクセサリーがそこから生まれます。なので仕事には注意力、忍耐力、感覚、技術が要されました。

二つ目のTim Soarは、私が彼のA/W08コレクションのルックブックをどこからかみつけて来て、それをとても気に入ったのが始まり。彼のwebsiteをチェックしたところロンドンベースのデザイナーと知り、早速自分から連絡を取って知り合いました。Timのところでは小さいスタジオながら彼以外にも何人かのアシスタントとインターンが一緒にサンプルを作り、最終的には工場で仕上がります。ですからこちらではプロダクションの回転を崩さないようにするファション業界の判断力が養われたと言えると思います。


今年はGapyear(1年間の休学期間)を取り、10月からニューヨークのデザイナーThom Browneでのフルタイムのインターンシップを控え、自身のcapsule collectionの発表を目標に勤しんでいます。2年後の卒業コレクションとともに楽しみにしていてください


ちなみに、赤坂くんのあだ名はKOPI(公ぴー)だそうで、これがコレクションやブログのあちこちに登場します。小学生の頃からのあだ名だそうですが、「コウザブロウ」という名前は外国人にとって難しいこともあり、また「たとえ覚えてもらえてもかなり元とかけ離れた発音になるので」(赤坂談)、今ではロンドンでも先生、友人をはじめ皆からKOPIと呼ばれているとのこと。これからNYへ行ってますます大きくなって戻ってくるKOPIに乞うご期待です。


赤坂くんのWebはココ!:http://web.me.com/kozaburoakasaka

<写真解説>
1.赤坂くん
2.KOPIコレクションから
3.同じくKOPIコレクションから

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2002年06月04日

【コース体験記】FdA Beauty Therapy and Health Studies早野実希子さん
「美と健康」をライフワークに実力をつける毎日

LONDON COLLEGE OF FASHION HND Beauty Therapy and Health 
2000年9月入学 早野 実希子 さん

出会いに恵まれた20代から30代へ・・・

早野さんのライフワークは「美と健康」を追求することだ。20代の終わり、30代に差しかかる時期に、自分のこれまでの経歴を見つめなおし、ライフワークを達成するために必要なものを考えてみた。その結果出た答えがイギリスへの大学留学であった。

早野さんは日本の薬科大学を卒業した後、7年間主に製剤業務に携わってきた。「20代は、いろいろな方たちとの幸運な出会いに恵まれて、感謝しつつ過ごした時期です。反面、精神力を鍛錬しなければならない怒涛の激動期ともいえますね。」その中でも大きな出会いだったのが、日本漢方医学の父ともいわれる大塚 泰男氏との出会いだ。そして、東洋医学と西洋医学の両方を踏まえた上で、海外の大学で美容と健康学全般を学ぶことにする。

そこで自分の希望に添ったプログラムのある大学を探した。London College of Fashion の BTEC Beauty Therapy and Health は数ある大学プログラムの中でも高く評価されている。複数あるプログラムの中から早野さんが選んだのは、HND(Higher National Diploma)が授与される2年間のプログラムだ。
「ここでHNDを取れば、就職にも困らないし、はくもつくといわれています。世界でいちばんといわれているプログラムですが、その分本当に厳しいですね。」

まだ半年たった時点だが、すでにクラスメイトは3分の2に減った。プログラムが終わるまでに半分に減ることが多いそうだ。「宿題の量が多いうえに授業以外に自主的に30時間自習しなければならないなど、時間的拘束が大きいんです。」なかには、宿題がきついから量を減らしてくれと先生に直談判するイギリス人学生もいるとか。「でも、絶対に聞いてもらえませんね。(笑)」。

29歳での留学はベストタイミングだった・・・

このプログラムで学ぶ範囲はとても広い。たとえば生理学、解剖学、科学、皮膚生理学などアカデミックな内容はもちろん、人材管理などマネジメント分野も勉強する。実習も多く、ボディ、フェイシャル、エピレーション(脱毛)、マニキュア、ペディキュア、メイクアップ全般を徹底的にマスターしていく。
「高齢化時代には『美』も健康にとっての大切なひとつだと思います。たとえば痴呆症の女性にお化粧してあげると、病状が一瞬でもよくなることもあるというデータがあり、代替療法を組み込んだ美容と健康や、化粧開発などをミックスして、トータルな仕事をしていきたいと思います。

実は代替療法が最も進んでいる国のひとつがイギリス。ロイヤルファミリーも利用している療法であり、イギリス国内の病院にはマッサージする人がいたり、代換療法はとても一般的に行われているという。

また早野さん自身が生後7ヶ月から14年間、重度の気管支炎を患い、病院生活をしていたこともあり、アレルギー症状に悩む人たちへのサポートもしていきたいと考えている。

それにしても、30歳を目の前にしての留学に不安はなかったのだろうか。「ありませんでしたね。29歳では遅いという人もいましたが、私にとっては最良の時期だったと思います」。それまで仕事をしていたから、ハードな環境での勉強も笑って受け入れられる。ずっと働いてきたから学ぶ楽しさがわかり、同時に仕事から離れて仕事の楽しさも再認識できた。

プログラム終了後には、MBA取得も視野に入れているという早野さん。いずれは日本で、あるいは海外で起業することを目標に、日夜勉強に励んでいる。

投稿者 unicon : 21:50