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第30話:熊子、強制退去の憂き目に遭う

英国内務省移民局(イミグレーション)の法令は抜き打ちで施行されます。施行前に親切なPRをしてくれるわけでもありません。国から国を移動するときは自己責任で随時チェックしろ、というわけです。英国の空港イミグレーションで入国拒否されると強制退去になりますが、問題は日本人だから日本行きのフライトに乗せられるのではなく、出発先の地に戻されることです。たとえば、パリ発のフライトでロンドンに戻ってきたところで空港イミグレーションで捕獲され強制退去のお裁きを受けた人は一番早いロンドン発パリ行きのフライトに強制的に乗せられます。パリくらいならまだしも、チェコとかエジプトとかアフリカ帰りの人がこれに当たったらホントに痛いです(ユニコンの歴史ではチェコ、スペイン、オランダがあります)
ったく、泣く子と地頭には適わないのですから、進学先が決まったからと言って浮かれないことですね。現存ビザが有効期限スレスレのときの国外旅行は避けるのが無難です。

熊子の黒い報告書(2005年9月)
進学先も決まったし、今度こそはイタリアに行くぞ~!と切符とホテルを予約し、無事出発。しかし、ベニスでの楽しい1週間を過ごして戻ってきたら地獄が待っていた。

私は日本出発前にエントリー・クリアランスを申請せず、10週間の語学学校(セント・ジャイルズ)の予約のみで渡英していました。その先の具体的なプランがはっきりしていなかったからです(でも空港でセントジャイルズからのスクール・レターを見せたら6ヵ月の準学生ビザをもらいました)。 私の渡英当時はエンクリを取得してきていなくても「学生」の身分を証明できれば英国内でのビザ延長ができたのです。ああ、それなのに! イタリアで楽しい時間を過ごし元気いっぱいの私が英国に再入国しようとしたちょうどその頃、にっくきイミグレーションのルールが変わっていたらしいのです。

熊子、通関で捕獲さる

鬼審査官 あなた、今月から大学院進学が決まっているのなら事前に1年間有効のエントリー・クリアランスをもってないとダメじゃないっ!
わたし :今度の12月、一時帰国したときに延長申請する予定です。ほれ、申請書も必要書類も全部持っているもん。
(と、もしもの為に用意していた書類をずらっと見せる)
鬼審査官 最近ルール変わったからそれじゃもうダメなのよ…残念だけど、アナタを英国に入国させるわけにはいけないわ。
わたし :でもこの間(4月)フランスを旅行した時は問題なく再入国できて新たに半年分もビザもらえたんですよ。
鬼審査官 その時は次のコース(GPC)が5ヶ月で半年以内だったから可能だったの。つーか、今はそれもムリになったのよ。あなたには次の便でベニスに戻ってもらうわ。
(んーー、もうこれ以上粘ってもムリかもしんない。作戦を変更して)
わたし :ごめんなさい、私の不注意でした。でもベニスに戻されてもイタリア語話せないしお願いだから日本にもどじで~っ!ロンドンの滞在先には帰りの航空券も置いてあるの。ちょっとだけでいいから入れて~


3日間の猶予
それから長い長い取調べがあり、ようやく3日間だけ英国内に滞在できる 証明書を出してもらえました(パスポートは取り上げられた)。

そこからのthree days in Londonは大変だった。(セント・ジャイルズ時代からずう~っと住んでいた)ホームスティに帰ってこの悲劇を伝えたらもちろん色々協力してくれたけれど、最後に言いにくそうにこう言われた。「とても申し訳ないけど、あなたが日本に帰って無事にビザを取って帰ってこられる保証がないので、この家もこの3日のうちに出てもらえるかしら? 私たち年老いているので(アナタが帰ってこられない場合)3階の屋根裏部屋からアナタの荷物を運び出して処分する体力がないのよね~。いや、もちろん戻ってきてもらいたいんだけどね」
大急ぎで荷物を預かってくれる人を探して荷物の移動。そしてダメモトでホームオフィスに電話をして「やっぱダメかね??」と交渉。そしてやっぱダメだった。ははは…(うつろな笑い)。

エントリー・クリアランス申請では授業料の支払い証明書が必要になるので、シティ大学に行きました。シティ大学では「Registration(登録)はまだ先のことだから無理です!」と何度も断られたけrど無理やり授業料を払い学生登録を済ませてスクール・レターを発行してもらいました。
追われるように日本行きに乗り、エンクリを取りました。


●●●シマ子さんシマ子さん、ユニコンはこちら●●●

LSEから完膚無きまでに拒否され荒れた心で不良少女をしていたシマ子さん。このままで終わっていいのか、君は。

2005年10月:溺れる者はワラをつかんだ
2005年・秋、だらだらとした生活にピリオドを打たなくてはと思いつつも、英国で大学院に進むことをあきらめきれないでいた。親と話し、もう一度大学院にチャレンジすることを許してもらうが、既に一度失敗しているので慎重になる。もう今度は失敗できない!と、前に友達にからもらったユニコンのパンフレットを見つけ出し、わらをもつかむ思いで連絡をとる。

ユニコンめっけ! 渡英1年半後、やっとユニコン(ロンドン事務所)と出会う。が、初めてドアを押した日は噂に聞いていたスタッフの方々が日本出張中で留守のため会えず。お留守番の人に「二人とも一ヶ月いません!と笑顔で言われたときはものすごく焦った記憶が…。以後、足繁く通う。

面談即決 元気のいいおじさん(ユニコンの社長と後に判明)の大声カウンセリングを聞いて感銘を受け、情報はあるところにあるのだと、今までの1年半を反省。
UCLの大学院準備コースを年明けから取ることを即決めた。

アヒルさんにインタビュー


●●好きなことは何ですか●●
静子 :旅行、ライブ、食べること
福子 :読書、映画、音楽、旅行、散歩
熊子 :考え事(妄想)、おいしいもの
シマ子 :昼下がりの入浴、薄着で外出できる季節、ミルクティー


●●どんな人間が好きですか●●
静子 :文化人
福子 :きっぷのいい人
熊子 :心のきれいな表裏のない人
シマ子 :正直者でいつもニコニコしている人

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