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第33話:熊子、エコノミー症候群に陥る?

10月に始まったMAコース。前期は12月初旬まで。嵐のごときスピードでコースは進む。そして恒例のエッセィ・バトル。この拷問に比べたらマイキーの暴言(?)など屁のカッパであった。

リーディングと苦闘
当初のささやかな目標「土日は勉強しない」はあっさり却下、あっという間に日曜も潰してリーディングに励まなくてはいけない状態になっていました。

リーディングってほんとに大変。ひと通り読んでもそれは物理的に読み終わっただけで、内容など全く理解してないことに気付いて愕然とします。仕方ないからもう1度読む。時間が許せば今度はメモを取りながら読む。そこまでやってもようやく内容がそこはかとなく理解できる程度。

神さま、お願い
授業は授業で、「グループになって意見を交換してください。そして各グループ、後から発表ね♪」という流れなので、そのたびに「どうか、当てられませんように…」と神頼みする3時間の連続です。(1コマ3時間でした)。

情が身にしみる
クラスメートは、私が「話す」のが苦手(いや、他も苦手ですが)というのを分かっているようで、「発表は僕がするからね」とか「今日は話す量が少ないから熊子が発表したら~」とか、さりげなく気を使ってくれてとてもありがたかったです。(情けなくもなりましたが、この頃にはもう『情けない』という感情にすっかり慣れきっていたような気がする…)

学期末提出のエッセイ
英語に問題のない学生は通常の授業と並行して早めに着手していたようですが、私は授業についていくのに(いや、ついていってたのかな…?)精一杯で、着手できたのは提出締切日の1ヶ月前になってからでした。1ヶ月で4000字のエッセイを3本…終われるのか、私…?

飛行機に乗ってないのにエコノミー症候群
前期が終了する12月初旬の2週間は、近所のスーパーでの食料調達、図書館でのリサーチ以外でフラットの外に、いや、自分の部屋から出た記憶がありません。食事と風呂以外はず~と椅子に座っていたので、飛行機に乗っていないのに「エコノミー症候群になっちゃうかも」と何度も思いました。
フラットの住人は、夜中にこっそり夜食(お茶漬け)を作ったり突然ブチ切れて台所や風呂場を狂ったように磨き続ける私の姿を見るたびに「あぁ、熊子は今エッセイ期間なのだな」と思っていたそうです。

地獄で仏
「英語の弱い留学生はエッセイ提出前にネイティブ・チェックを受けるのが礼儀。てゆーか、そのまま出すと落とされる」という噂が日本人学生の間で流れました。実際、業者に金を払ってチェックを受けている人もいました。貧乏な私にそんな余裕はありません(4000字3本の値段が10万円くらいしたらしい。きゃー)。
なので、1人につき1本だけチェックしてもらえる大学の無料エッセィ添削サービスをまず利用することに。グダグダになって書き上げた原稿を手に添削室に倒れこむと、そこにいたのは留学生の助けの神(留学生対象のライティング補習授業の先生)じゃありませんか。補習授業で全出席を果たした私を覚えていてくれて、なんと残り2本のチェックもしてくれました!

社会学部のビルの1階には大きなポストが設置してあります。提出エッセィはこのポストに投函するのですが、締め切り時間きっかりに担当の人が来てポストを回収していきました。
いろんな事に緩いのに、こういう時だけは厳しいのね。

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